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相続税対策での素人アパート経営 大きな落とし穴も

8/7(月) 11:00配信

NEWS ポストセブン

〈増税で資産3600万円以上の人は相続税を払わなくてはいけなくなった〉
〈相続税の最高税率は55%に引き上げられた〉

 2015年1月から施行された相続税法改正の内容である。それまで財産総額6000万円以上の人にしかかからなかった相続税が、基礎控除の引き下げで3600万円以上の人まで課税対象となった(法定相続人が1人の場合)。最高税率も50%から55%に引き上げられた。

 退職金による預貯金に加えて都心部に持ち家があれば、財産が3600万円を超えるケースは少なくない。

「それだけに、不動産業界や保険業界などを中心に対策が必要だと喧伝していますが、そうした“対策”にこそリスクがあることは、あまり知られていません」

 そう語るのは、『やってはいけない相続対策』(小学館新書)の著者で、元国税調査官の大村大次郎氏だ。

「特に注意すべきは不動産投資による対策です。節税したつもりが、逆に大きく資産を減らしてしまうこともあるのです」(大村氏)

◆何もしないほうがよかった

 大村氏がまず注意すべき相続税対策として挙げるのが「アパート経営」だ。土地を持っている場合、更地のまま妻子に残すのではなく、そこに賃貸住宅を建ててから相続させれば、土地の資産評価額は50%減額される。さらにローンを組んで建物を建てていればそれが負債にカウントされるので、相続資産の額を減らせる──という節税術だが、大村氏は「大きな落とし穴がある」と指摘する。

「まず、不動産の売買には多額のコストがかかります。手数料だけで3%取られるのが相場で、消費税も相当な額になる。しかも、建物は購入した瞬間から市場での資産価値が減じる。節税分が吹き飛ぶような損失を被ってしまう場合もある」

 大村氏によると次のようなケースもあるという。元大手商社マン・O氏は現役時代にコツコツと蓄えた約1億円の預貯金があった。相続税増税への不安もあり、不動産業者の勧めるアパート経営を決断。業者の推奨に従って5000万円で土地を購入し、4000万円で建物を建てたという。

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