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「冷房病」を甘く見てはいけない! その症状・原因・改善法を解説

8/7(月) 6:00配信

オトナンサー

そもそも冷房病とは何か

 暑い夏に冷房は欠かせませんが、この冷房が原因で体調を崩すことがあります。いわゆる「冷房病」「クーラー病」です。冷房病というと軽く考えられがちですが、中には、深刻な症状に悩まされる人もいます。そのまま放置すると年々悪化して、前年よりもひどい症状が出ることも。これといった薬がなく、環境次第である点もやっかいです。女性や子どもに多いとされますが男性にも見られ、重症化して会社を辞めてしまう人もいます。

 ここでは、冷房病の原因や症状、対策などについて医師の尾西芳子さんに聞きます。

 そもそも、冷房病やクーラー病は医学的な正式名称ではありません。また、日本独特の発想であり海外では通じない言い方です。その正体は、外気の暑さと冷房の過度な冷えが引き起こす「自律神経機能不全」。昭和35年頃から見られ始め、近年は都心部のクーラー普及率が90%を超えていることから、誰もが発症しうる「現代病」と言えます。

 冷房病の症状としては、個人差こそありますが、体の冷えのほかに以下のような不調があります。

・頭痛
・肩こり
・腰痛
・腹痛
・疲労感
・食欲不振
・むくみ
・悪心、嘔吐(おうと)

 また、泌尿器疾患や婦人科疾患が起きることもあります。

冷房病の原因とは

 人の体温は、主に体を動かす時に活性化する交感神経と、内臓の動きやホルモンに関わるリラックス型の副交感神経によって常に一定に保たれています。人の体は、運動をしたり、外気が暑くなったりして体内に熱がたまると、汗をかいて気化熱によって体温を下げようとしますが、冷房が効いた室内では、汗をかいているわけではないのに体の表面の熱が奪われます。

 体表の毛細血管には大型ペットボトル2.5本分に相当する5リットルもの血液が流れていますが、冷房の室内では、この量の血液が冷やされて毛細血管が収縮し、体の熱を奪われないように血流を減少させます。同時に汗腺も閉じ、汗が出ないようにしています。

 しかし、冷房が効いた室内から突然外に出ていくと、体表で感じる熱が一気に変化し、毛細血管と汗腺が急拡張して汗を出そうとします。これらの動きは自律神経が行うもので、人が自分の意思でコントロールすることはできません。人の体温調節機能は5度以上の急激な変化にはついていけず、冷房で冷やされることと急に暑い場所へ出て行くことは、いずれも体にとっての「非常事態」。一日に何度もこれを繰り返すと、急激な変化に自律神経が悲鳴を上げてしまうのです。

 こうして自律神経が疲労すると、自律神経が司っているさまざまな調節機能が働かなくなり、体調不良に陥ってしまいます。そして次第に、体温調整が必要な場面でも汗がうまくかけない体になってしまうのです。

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最終更新:8/7(月) 6:20
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