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使い捨て医療器具の再利用スタート――増大する「感染症リスク」(選択出版)

8/7(月) 9:30配信

選択

 使用後に廃棄することを前提に設計製造された医療機器を再利用できるようにする仕組みが八月にもスタートする。厚生労働省が必要な政省令改正の是非を、薬事・食品衛生審議会に諮ったのは今年四月。その後たった二回の「超高速審議」で六月二十九日には実施が決まった。
 すでに複数の業者が申請準備中で、体内に挿入する診断用カテーテルなどから再利用が広がる見通しだ。医療費抑制が最大の目的だが、一方で感染症などのリスクは増大する。六月三十日に横浜市で開かれた日本医療機器学会大会で厚労省の担当官は「先行実施している米国では十年来、不具合はあっても感染症の報告はない」と述べた。一方、同大会で医療機器メーカー関係者が、米国の再利用製品を無作為に十数個抽出して検証したところ全ての製品で、内部の汚れなどの問題があったと発表した。「感染症リスクをゼロにすることはできない」という理由で、再利用を断固として認めないフランスのような国もある。国立感染症研究所の倉根一郎所長は薬食審で、再利用で有害事象が起こった場合に備えて「使用前に血液などを予め採取しておいて、因果関係がはっきりわかるようにしておくことも必要」と訴えた。
選択出版(株)

最終更新:8/7(月) 9:30
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