ここから本文です

【月刊『WiLL』(9月号)より】朝日こそ言論の暴力だ

8/7(月) 9:00配信

WiLL

「民意」の御旗

藤井 アメリカのフェイクニュース騒動が日本にも飛び火してきたようなことになっていますが、加計問題も、トランプ大統領のロシアゲート問題も、実体は何もないんですよ。要するに中身がない。
高山 そもそもフェイクニュース問題は、トランプが登場する前、2012年に日本でまず発信された。安倍首相が総裁選に勝った後、第二次安倍内閣を作る直前に日本記者クラブでの党首会談の席上で、朝日新聞の星浩が慰安婦問題をどうするんだと質問した。そうしたら「あなたの新聞が吉田清治という詐欺師のウソを広めた。それが“慰安婦問題”だ」と。これから政権を担う人物が、メディアのトップである朝日に対して「あなたの新聞はフェイクニュースを流している」と指摘した。痛烈だったね。
 その後、朝日は反論に出ようとしたが、結局フェイクニュースを認めざるを得なかった。2年後に会見を開き、吉田清治がらみの記事の削除を語り、もう1本のフェイクニュース、東電・吉田調書問題も付け加えて木村社長の首を差し出した。これで勝負あったかという時に、アメリカではトランプが出て来た。トランプは主要メディアとケンカしながら大統領になった男だから、安倍首相が最初に会ったときに、「私は朝日新聞をやっつけた」と言ったら、トランプが「オレはニューヨーク・タイムズに勝った」と応えた。アメリカは歴史的にホワイトハウスがメディアを利用していたけど、いつのまにか逆転された。それをトランプが再逆転した。そして報復戦が両方の国で始まったという気がする。
藤井 それは正しいと思いますね。デモクラシーのルールに従って選挙で選ばれた政権を、私的権力である大手マスコミが引きずり下ろそうという話でしょう。クーデターだ。
高山 それを「民意」と言っている。
藤井 勝手な意見だ(笑)。
高山 突き詰めていくと、韓国のローソクデモと同じ。選挙で選ばれた議員を差し置いて「民意はこうだ」と言い出して。朝日新聞はハンギョレと同じレベルになった。
藤井 ハンギョレは韓国の左翼新聞ですね。
高山 「民意」という言葉を使って、議会制民主主義を無視している。
藤井 韓国には法治主義すら存在しない。大統領弾劾のプロセスで、ちゃんと裁判してませんよね。朴槿惠を国民情緒法でクビにしただけ。
高山 それ、民意だね(笑)。
藤井 大手マスコミと最高権力者がぶつかるのは、突きつめるとボーダレス・エコノミー派とナショナル・エコノミー派の戦いだと思う。アメリカの大企業の多くが無国籍化している。大手マスコミは、そういう勢力と一体です。「国民経済、国家を取り戻そう」という政治家は彼らと戦わざるを得ない。
 その点で安倍さんとトランプの場合は、ベクトルが一致している。トランプの場合は、共和党の指名受諾演説の時に「私の使命は国民国家アメリカを取り戻すことだ」とはっきりと言っている。立派だと思う。だから経済のボーダレス化というのは制限しなければだめだ。国の経済、国民経済を保護するのは当たり前じゃないか。

《続きは本誌にて》

高山正之(ジャーナリスト)・藤井厳喜(国際政治学者)

最終更新:8/7(月) 9:00
WiLL

記事提供社からのご案内(外部サイト)

WiLL

ワック

2017年11月号
9月26日発売

特別定価840円(税込)

【緊急特集】 解散・総選挙!
【エリートがどんどん堕ちていく】 [密会]山尾志桜里[風俗]前川喜平 どちらもナント「週4」!

Yahoo!ニュースからのお知らせ