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富良野メロン除草剤事件は犯人の意図とは逆の結果になる --- 黒坂 岳央

8/7(月) 16:36配信

アゴラ

あまりにも無防備な農家たち

農家って防衛が難しい商売なんですよ。

自然災害になされるままですし、今回のような悪意ある行為の前にはあまりにも無防備です。時々、新聞に果物の盗難やいたずらを防止するためにパトロールをしているという記事が載っていますが、それでも広大な畑やいくつものハウスに侵入を100%防ぐことはできません。オフィスビルは入り口は一つに限定して、ガードマンや入退出を記録することができますが、農業はそれが出来ません。侵入者に本気を出されたらいくら防衛しようと思っていても防ぎきれません。

セキュリティレベルの高いオフィスビルに侵入しようとして逮捕される人は多くありませんが、農家が盗難やいたずらの被害にあっている記事は度々目にしますし、知り合いの農家さんが被害にあいました。防衛力のない農家に攻撃を仕掛ける、これはいうなれば無抵抗のお年寄りや赤ちゃんに攻撃を仕掛けるのと同じだと思っています。そう聞けばあなたもどれだけ卑劣な犯罪行為なのか?ということがお分かり頂けるでしょうか?

私は今回の事件を目にした時に、あまりの感情の高ぶりに記事を書く気になれませんでした。寺坂農園さんの心情を思うとあまりにも辛く、憤りと悲しみを感じる事件です。

残念ながら犯人の意図とは逆の結果になる

多くの人が見ている通り、犯人は年商1億円超えの「成功農家・寺坂農園」に嫉妬して犯行に及んだのでしょう。というのも、寺坂農園に攻撃を仕掛けて経済的メリットを享受できる人は誰もいないからです。寺坂農園さんはもちろん、取引先、お客さまなどあらゆる関係者に迷惑をかけることになっていますが、この件で得をする人はいません。

「ライバル業者ならそちらにお客さまが流れるのでは?」

と思うかもしれませんが、寺坂農園さんからメロンを買っているお客さまは

「寺坂農園さんのメロン」

が欲しくて買っているわけで、同じ品種のメロンなら誰が売っているものでもいい、というわけではないでしょう。当店でも熱烈なファンのお客さまは、当店から買い物をしてくださいます。

こうしたことから、犯人は寺坂農園さんへの嫉妬心から邪魔をしたくて犯行に及んだのでしょう。犯人はこれを読んではいないでしょうが、私は犯人にとって残念なお話をしなければいけません。何かというと、この件で寺坂農園さんはこれからますますファンとのつながりを深め、更なる売上を作ることになるからです。

確かに今期は出荷できるメロンは少なくなってしまったかもしれません。6600玉、というのは凄まじい数です。ですが、今回撒かれた除草剤は土には影響がないため、今期のメロンはダメになっても来期はまた新鮮でおいしいメロンを作ることができるわけです。一番恐れるべき風評被害のダメージはありません。そうなると多くの人が寺坂農園さんを応援するため、メロンを買うわけです。

「応援したい!」

という人の気持ちはすごいものです。それは昨年、熊本地震で凄まじい数の注文が殺到した経験から私には分かります。おそらく、来期には寺坂農園さんの元へたくさんのメロンの注文が来ることでしょう。

「寺坂農園さんを邪魔したい!」

と思って攻撃を仕掛けた犯人が望んでいるのと真逆の結果になることでしょう。

最後になりますが…これからは社会に求められる人や企業しか残ることは出来ません。事件の結末を待つまでもなく、反社会的な行為をした犯人は然るべき裁きを受け、社会に求められるメロンを作る寺坂農園さんは多くの人に応援される未来が待っていることは明らかです。他人のじゃまをする時間があるなら、社会に求められるビジネスや商品を磨くことをしてほしいものです。


黒坂 岳央 フルーツギフトショップ「水菓子 肥後庵」 代表
シカゴの大学へ留学し会計学を学ぶ。大学卒業後、ブルームバーグLP、セブン&アイ、コカ・コーラボトラーズジャパン勤務を経て独立。フルーツギフトのビジネスに乗り出し、「高級フルーツギフト水菓子 肥後庵」(http://www.higoan.jp/)を運営。経営者や医師などエグゼクティブの顧客にも利用されている。ブログ(http://higoan.jp/gift/)でも情報発信中。

黒坂 岳央

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最終更新:8/12(土) 16:25
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