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日経平均上昇のカギを握る"上値の買い手"は誰? 

8/7(月) 22:06配信

会社四季報オンライン

 良好な米雇用統計が発表され、トヨタ自動車(7203)の上方修正があった割には、「やはり」という感じで上値が重い相場が続いている。好決算を発表する企業が多く、為替も輸出企業が想定している水準からは円安方向に振れているにもかかわらず、相場全体としては動きが鈍くなっている。

 先行き懸念といえばそれまでで、政治の問題などを取りざたする向きもある。しかし、いちばん大きな要因は「市場参加者が増えない」ということではないかと思う。実際に売買高が増えないということもあるが、参加者の種類が増えないことが、株式相場全体の膠着要因ではないかと思う。

■ 市場参加者の動きを考える

 株式市場の参加者を単純に投資資金回収の期間で分ける場合、年金資金のように数年単位で考える資金と、いわゆる「デイトレーダー」と言われるごくごく短期での取引をする資金などがある。例えばNISA(少額投資非課税制度)で買うような資金もおそらく長期投資であり、今回の決算で好決算を発表したような銘柄群はすでに買っているものが多いということも考えられる。

 また、ごく短期での取引をする資金は、好決算が発表されるかどうかに賭けて、好決算が発表されて買われれば売るとか、あるいは好決算が発表されて上昇するところで買って、すぐに利益を確保してしまうということになる。

 そうなると、好決算を発表したからといって買われることもなく、カラ売り(信用取引の売り)の買い戻しなどが途切れれば、さらに上値は買われないということになる。そして、ちょっとした長期投資家の売りなどに押されて冴えない株価となり、相場全体が下落するところでは買い戻しや日銀のETF(上場投資信託)の買いが入って下支えされるということだろう。

 好決算が発表されてさらに上値を買われるという状況になるには、これまでの長期投資家や短期の投資家に加えて、あらためて上値を買える投資家が必要になるということである。

 上値を買い上がることができる投資家、あるいは買い続ける投資家というと、個々の株価ということではなく、相場全体として株の持ち高を増やすというような買い方をする投資家が参加してくる必要がある。

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