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食べ残し、持ち帰る? フランスの高級レストランは…

8/8(火) 10:54配信

オーヴォ

 食べ残さないように、と努力はしているものの、どうしても食べきれないことがある。特に量の調節があまりきかない外食では、申し訳ないと思いつつ…。そんな時に登場するのが「ドギーバッグ」、食べ残しを家に持って帰るという方法だ。もったいない、という言葉の発信地ニッポンでは、どんな店で、どの程度この方法が実践されているだろうか? 客側の衛生管理や保管の問題もあるから、難しい実情もあるだろう。フランスでも、賛否両論、時折メディアでも議論されている。特に星付きレストランのようなところでも?という問題提起だ。

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 事の発端は昨年初め、食料廃棄の削減を目的としてできた法律の一つに、客が食べ残した時に店側がドギーバッグで持ち帰りを勧める、という内容が入ったこと。食べ残しを持ち帰るだけで、2025年までに食料廃棄の量を半減できるとし、強制ではないものの、店側に「強く推奨する」という形の立法だったから、話題になった。

 「マダム・フィガロ」誌は最近、高級レストランでのドギーバッグの是非について、専門家の意見も聞いた記事を掲載した。まず「そもそもドギーバッグはフランスの慣習ではない」と前置き。それでも昨今は食料廃棄を削減させるための良い方法として、「グルメバッグ」「アンチ廃棄ボックス」「持ち帰りバッグ」などフランス独自のネーミングで少しずつ広がっていると紹介したうえで、三つ星レストラン(ミシュランのグルメガイドに記載される高級レストラン)でも持ち帰る?と問題提起した。

 有名星付きレストランの一つ、アラン・デュカス氏の店のディレクター、クルティアッド氏は「ドギーバッグはフランスの文化ではない」としたうえで、大量に作って大人数で取り分ける料理ではなく、一人ひとり独立した皿で提供するフランス式の食事では、「そもそも個人が食べきれる分量を前提に作って提供している」と説明する。他の専門家も「非日常の空間で特別な料理を楽しむ高級レストランに、ドギーバッグはふさわしくない」と指摘。やはり星付きレストラン級になると、まずは完食が前提、持ち帰りには抵抗がある人が多い。もっとも、アラン・デュカス氏の店でも週に2,3回は持ち帰りを客から要望されることがあるといい、「美食のレストランにふさわしい印象を持ち帰ってもらうため、容器もきちんと考えたものにしている」とクルティアッド氏。

 フランスでは、レストランで飲み残したワインを持ち帰ることができる法律も2013年にできている。ドギーバッグならぬ、ワインバッグも増えており、「飲み残しボトルのきれいな包装」なども時折話題になる。持ち帰った飲食物の衛生、管理の問題は残されているが、食べ・飲み残しの持ち帰りは、少しずつ浸透してきているのかもしれない。(text by coco.g)

最終更新:8/8(火) 10:54
オーヴォ