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【葛藤を乗り越えて。】鈴木誠也独占インタビューvol.2

8/8(火) 8:03配信

広島アスリートマガジン

4月序盤から、22歳の若さで強力カープ打線の4番打者に抜擢された鈴木。
交流戦でサヨナラ弾を放つなど、順調に4番として活躍を見せている一方で、
これまで感じたことのない葛藤と日々戦っていた。

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4番として葛藤する毎日

―― 開幕以降は5番スタメンが8試合続き、4月11日の巨人戦(東京ドーム)ではプロ入り初の4番スタメンとなり、3安打2打点と結果を残しました。

鈴木 あの試合は特に4番という打順をすごく意識することはありませんでした。僕の中では『打順が多く回ってくるな』くらいにしか思っていませんでしたし、チャンスで多く打席が回ってくるので、『打点も稼げる』という感覚で打席に入っていました。

―― 4月25日以降は4番スタメンでの出場が続いています。その後プレーする上で意識に変化はありましたか?

鈴木 試合の大事な場面で打席が回ってきて、打てずに負けた試合が何度も重なってくると、『キツいな』とか『4番って難しいな』と思ってきて、少しずつ怖さも出てきたり……今までにない感覚があります。4番に入ってチームの勝利、責任ということが自分に伸し掛かってきて、なかなか思うような結果が残せなくなってきたと思います。その状況で試合に負けたりしていると『やっぱり昨季だけか』という声も聞こえてきたり、チームの勝利への責任、どちらも自分に重なってくる感覚があります。

―― 4番打者としての葛藤もあるのでしょうか?

鈴木 そうですね。『結果も出したいし、チームの勝利にも貢献したい。自分が打たなくても1点入れたい。でもそれでは自分の成績が落ちてしまう』。そんな風にいろんな事を思いながら『どっちを取ったら良いのか?』と考えてしまいますし……難しいですね。別に自分の成績を残さないでチームに貢献しようと思えば、いくらでもできるんですけど、それだけでは良くありません。やはり自分の中でも良い成績を残していきたいと思う部分があるので……。正直、いろいろとすごく葛藤しています。

―― チームには昨季から『つなぐ意識』が浸透しています。4番に入ったことで変化はありますか?

鈴木 つなぐ意識は常に持っていますが、4番に入るとどうしても『自分が決めなきゃ』という思いが自然と出てきてしまいます。そう思うことで、今まで捉えられていた球が捉えられなくなったりすることもありますね。そういうことの繰り返しなので『何でだろうな?』と思いながらやっている感じもあります。

―― 6月14日のオリックス戦では1年前の再現のようなサヨナラ本塁打を放ちました。

鈴木 延長12回に先頭打者として打席が回ってきた時には、1年前のことが頭を過ぎっていました。まさかホームランを打てるとは思っていなかったですし、『まず後ろにつなごう』という意識でした。それが、たまたまホームランになったという感じです。決して狙っていた訳ではありません(苦笑)。

―― 4番打者として、長打を期待される場面もあると思います。

鈴木 もともと僕は長打ばかりを打つ打者ではないと思っているのですが、昨季本塁打が多かったこともあって、今季は長打を求められる部分があります。自分の中では『ちょっと違うんだよな』と思いながら、どっちを求めていけば良いのかなと……。『長打なのか? 野手の間を抜く中距離打者なのか? 僕はどっちを打てば良いのか? チームはどちらを求めているのか?』と、そういう難しさも感じています。

(vol.3へ続く)
【広島アスリートマガジン2017年8月号から抜粋・数字は7月14日時点】

広島アスリートマガジン編集部

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