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英語の「聞き流し」より「音読」が効果的だ

8/8(火) 6:00配信

東洋経済オンライン

 ちまたでよく「聞き流すだけで英語が話せる」という売り文句を耳にしますが、インパクトこそあれ、ちょっと疑問が湧いてしまうのは筆者だけでしょうか。「まあ、『聞き流していれば、いつの間にか話せる』なんてうまい話はありえない」と思っている方でも、「聞き流していれば、リスニングは伸びる」と思っているかもしれませんね。「まったく伸びない」とは言いませんが、ほとんどの学習者の場合、あまり効果は期待できないと筆者は考えます。

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 今回は英語のリスニングを伸ばすための学習やトレーニングのあるべき姿というのを紹介したいと思います。

■リスニングだけ伸ばしたい? ! 

 先日開催したTOEIC® Listening and Readingテスト対策講座に参加してくださったハナコさんに「TOEICのリスニングセクションのスコアを上げたい」と相談されました。リスニングのトレーニングにもいろいろありますので、ひととおりは紹介したのですが、それと併せて「声に出す音読のトレーニング」を勧めました。すると、

とりあえず、スピーキングはいいんです。リスニングだけ伸ばしたいので……
 と言われてしまいました。

 筆者はどの技能(読む、聞く、話す、書く)対策においても、できるだけ4技能すべてを含めた活動を勧めています。特に同じ受信技能(読む、聞く)や発信技能(話す、書く)のグループにあるもの、それから同じ音媒介(聞く、話す)、文字媒介(読む、書く)のグループにあるものは重要です。ハナコさんに、リスニング対策としてスピーキング活動の音読を勧めたのは、音に関するトレーニングをしっかりと行ってもらいたかったから。

 ハナコさんは、「文字で読むと理解できる内容でも、音だけだと聞き取れない」という特徴があります。ですから、まずは自分がしっかりと正しい発音で声に出して読めるようになるのが、聞き取れるようになるために近道なのです。「発音できるが聞き取れない」という音は存在しないのですから。

 もちろん、「発音できないが聞き取れる」ようになることも可能ですが、そのために費やす大量の聞き込みの時間を考えると、発音練習をして音をマスターする時間のほうがずっと短いのです。

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