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茨城の「名低山」は、神峰山、吾国山。 山好きも、山初心者も必見! 47都道府県「日本百低山」ガイド その8<日本百低山>

8/9(水) 6:01配信

幻冬舎plus

 北海道から沖縄まで、ふるさとの「名低山」100座を山岳ガイド協会所属のプロが紹介した『日本百低山』(日本山岳ガイド協会編)より、各都道府県の「名低山」をご紹介。
第8回は、茨城の「名低山」神峰山、吾国山から、「吾国山」を。

 吾国山 wagakunisan 石岡市・笠間市 518m

 花と展望の低山縦走
スズランやカタクリの山

 茨城県の中央部、JR常磐線岩間駅と水戸線福原駅に挟まれた吾国・愛宕県立自然公園の北端にこの山はある。体力に合わせて複数のコースが取れるが、公共交通機関が十分でなく、ちょっと頑張って岩間駅から愛宕山、難台山を越える吾国山への縦走を紹介する。

 岩間駅西口から正面に見える愛宕山へ車道を歩く。ハイキングコースは春には、登りながら山麓のソメイヨシノとナシの花をめでることも。時間短縮には頂上の愛宕神社直下まで参道をタクシーで上がることもできる。国土地理院地図では293メートルの表示だが、地元資料では306メートルの愛宕山頂上周辺のにぎわいを後にヤエザクラの平坦な遊歩道に入ると林道を分ける乗越峠だ。道標には、この山並みの主峰難台山まで4.4キロ、吾国山まで6.9キロ、福原駅まで12.1キロとある。

 南山展望台まで登り、ゆるやかに団子石峠へ下る。この峠も林道が横切る。ブナ、コナラ、ヤマザクラの明るい林に鳥のさえずりが心地よい。巨大なおにぎりのような団子石を過ぎると、山道は大波のうねりに似た上り下りが三つ続く。植林が減ると獅子ケ鼻、天狗の奥庭と岩場の突起が続く。巨大な屏風岩を過ぎるとシノダケの生い茂る難台山頂に出る。

 石の祠と方位盤がある。頂上から段々の長い急坂を一気に下るとスズラン群生地分岐点。
15分下るとスズランの群生地がある(5月初旬~中旬が見ごろ)。

 吾国山へはそのまま尾根を進み、さらに下ってひと山越すと車道のフルーツラインが交
差する道祖神峠に着く。1メートルほどの道祖神があり、福原駅まであと6キロとある。
吾国山へは青少年教育施設洗心館の広場を抜けて、しばらく防火帯登山道を直登する。

 土塁に囲まれた田上神社のある山頂に出る。山頂には1等三角点がある。土塁に立つと展
望は非常によく、越えてきた難台山や、南西方面には筑波連山が絵のように眺められる。
福原駅への下山は道標と丁目石が誘導してくれる。山頂直下にはカタクリ群落が保護さ
れ、ブナの原生林を下りきると、あぜ道になる。北関東自動車道をくぐり、水戸線の踏切
を渡って駅舎に出る。
(日本山岳ガイド協会正会員 大蔵喜福)

 ガイドの目
長さ数十メートルから100メートルほどの急な下りがいくつもある。
赤土の道は滑りやすい。補助ロープが設置されているが要注意だ。最大傾斜に正対し、足首、膝を曲げて前傾姿勢をとり、靴底のグリップ力を利かしストックでブレーキをかけ安全に下りよう。
バス停や鉄道駅まで、どこを下りても2時間近くかかる。緊急時の避難は峠に出て交差する林道へタクシーを携帯で呼ぶことに尽きる。マイカーはお勧めできない。
縦走は距離がある。秋や冬は早めの出発を。

 参考タイム
岩間駅(50分)-愛宕山(1時間)-団子石峠(1時間)-難台山(30分)-道祖神峠(30分)-吾国山(1時間35分)-福原駅

最終更新:8/9(水) 6:01
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