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「土用の丑の日」日本ではウナギ、韓国では?

8/9(水) 11:30配信

@DIME

日本で土用の丑の日にうなぎが食されるように、韓国の代表的な滋養食として、夏の一番暑い日こそ食べる料理がある。それは参鶏湯(サムゲタン)であり、専門店には人が立ち並ぶ。

【写真】「土用の丑の日」日本ではウナギ、韓国では?

若鶏一匹をまるまる使い、おなかにもち米、なつめ、栗、高麗人参などを積めて煮込んだスープ料理、その名の由来は高麗人参の「参」と鶏の「鷄」の字をもってきたといわれる。

漢方医学では汗を流すことすら、そこから元気が抜け出すとみなすという。抜け出した元気を取り戻すため、熱い栄養食を夏に食べるわけだ。また、夏バテにより血液の循環が悪くなると、疲れやすくなるといわれており、熱い食べ物で体を温めるのだ。ただし、体質的に体に熱がこもりやすい人は、熱くも冷たくもない性質の材料を入れて食べる場合もある。

サムゲタンは日本人をはじめ外国人にもよく知られているが、漢方医学に関係なく、外国人には夏より冬場の人気が高い。

サムゲタンの由来がいつなのかは明らかになっていない。高麗時代(13~14世紀ごろ)から疲労回復のため滋養料理として食べていたという記録はあるが、今のサムゲタンと同じ調理法で食べたのは、意外にも歴史は浅い。食糧事情が良くなかった時代、一般庶民の家庭で鶏を水炊にして食べていたようで、金持ちの家では鶏の水炊きに高麗人参の粉末を入れて作ったという。これがサムゲタンの始まりらしい。

1960年代に入り、冷蔵庫が普及し高麗人参を長期間保存することができるようになると、粉ではない乾燥した高麗人参を入れるのが一般化された。サムゲタンという名称もこの時、決められたという。今のサムゲタンは乾燥した高麗人参ではなく、生の高麗人参を使う。

■代表的な具材

鶏:鶏肉の中でも400gを越えない幼い鶏(若鶏)を使う。若鶏とは、卵を産む前の生後6か月までの鶏で、肉が柔らかく、煮ても固くなりにくい。
高麗人参:熱い性質の高麗人参を加えると、相乗効果により薬効が倍になるという。
もち米:漢方医学でもち米は熱い性質だというが、サムゲタンには熱い性質のもち米がよく似合う。
ナツメ:内臓を温め血液の循環を改善し、さまざまな材料の調和が取れるようにする役割。

一般的にサムゲタンは高価だと思うはず。しかし、鶏一匹まるまる、しかもお腹の中にもち米をはじめ良質の材料を入れ、長時間煮込まなければならない食べ物なので単純に高いとはいえないだろう。かえって簡単に揚げるだけのフライドチキンの方がサムゲタンより高い方が皮肉だと思われる。

最近、ご家庭でも手軽に楽しめるサムゲタンがある。サムゲタンのすべての材料が下準備された冷蔵製品やレトルト食品が販売されているのだ。特に、レトルト食品はそのまま温めるだけでいいので大変便利である。もちろん、鶏と肉のだし(スープ)を別の鍋で長く煮込んで、最後に合わせてサーブする専門食堂の味と同じではない。ただし、サムゲタン専門店ではなく一般食堂ではレトルト食品で作られたサムゲタンが多いという実態もある。

また、主材料である鶏と高麗人参のほかにさまざまな具を入れるなど、特別なスタイルのサムゲタンを作るところもある。有名なサムゲタンの専門店は独自の作り方で味を差別化している。

■食べ方

料理に特別な食べ方は必要ではないかもしれない。そうはいっても食べ方は確かにある。サムゲタンは鶏を丸ごと土鍋(あるいは石焼き鍋)に入れ、熱いスープとともに出すもので、塩もついてくる。先に鶏肉の腹を割き肉を塩につけて食べ、腹の中にあるもち米のご飯をスープに混ぜて食べる。たいていサムゲタンを食べる前に、食欲をそそる猪口(ちょこ)入りの人参酒が食前酒としてついてくる場合が多い。

■韓国のエリア別、人気の参鶏湯専門店

★トソクチョン(土俗村) / ソウル
ソウルの代表的な参鶏湯の店。濃くて香ばしいスープが一般的な参鶏湯と差別化されている。日本人をはじめ外国観光客にもよく知られているところである。
住所 : ソウル市 鍾路区 体府洞 85-1 / 電話 : 02-737-7444 / 営業時間 : 10:00~22:00
値段 : 1万6000ウォン(日本円で約1500円ほど)

★クムゴク(金谷)サムゲタン /  大邱(テグ)
柔らかな肉質が自慢である「若鶏サムゲタン」が代表メニュー。コチュジャンと生ニンニクがおかずでついてくるのが特徴。
住所 : 大邱市 寿城区 新梅洞 567-55 / 電話 : 053-792-3339 / 営業時間 : 11:00~21:40
値段 : 1万3000ウォン (約1150円)

★ドンレ サムゲタン / 釜山(ブサン)
釜山を代表するサムゲタンの店。一般的なサムゲタンの店に比べ、スープが濃い。山盛りの細ネギも特徴である。サムゲタンだけでなくさまざまな漢方薬材を入れた宮中ヤクゲタン(薬鶏湯)も人気メニューである。
住所 : 釜山市 東莱区 福泉洞 319-1 / 電話 : 051-555-2464 / 営業時間 : 10:30~21:30
値段 : 1万4000ウォン(約1250円)

取材・文/劉昊相(YOU HOSANG)

@DIME編集部

最終更新:8/9(水) 11:30
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