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【東海大・駅伝戦記】主将が進める「箱根で勝てるチーム」への改革

8/9(水) 19:24配信

webスポルティーバ

■東海大・駅伝戦記 第3回

 7月13日の網走は異常に暑かった。

 日中の気温は36度、トラックの照り返しが厳しく、コース上は40度近くあるように思える。まだ湿気がない分マシだが、中長距離走にとってはかなりの悪コンディションだ。

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 東海大学は、この日開催されたホクレンディスタンスに主将の春日千速(ちはや/4年)をはじめ10名の選手が各種目(1500m、5000m、1万m、3000m障害)にエントリーしていた。

 主力の關颯人(せき はやと/2年)、鬼塚翔太(2年)、館澤亨次(2年)は、北欧遠征に出ており、この大会には参加していない。

 網走で注目していたのは、4年生で主将の春日だ。

 東海大学というと、どうしても昨年のスーパールーキー、今の2年生たちに注目が集まる。実際、館澤は日本選手権の1500mで優勝し、關、鬼塚も調子は上々だ。また、全日本大学駅伝の予選会は4年生が教育実習などで走れず、2、3年生が中心となって全体2位で突破した。

 このように4年生の姿があまり見えてこないわけだが、その存在はやはり大きい。年初の箱根駅伝、往路は1年生が中心だったが力を発揮できす、復路で石橋安孝ら4年生が意地の走りを見せ、シード権をギリギリ(10位)で守った。今年も2年生が中心の若いチームだけに4年生の存在がキーポイントになるはずだ。

 春日は川端千都(かずと/4年)とともに、1万mB組にエントリーしていた。

 A組はロンドン世界陸上出場をかけて派遣標準記録を突破しなければならないので、かなりのハイペースになる。練習の一環としてタイムを狙いつつ走るにはB以下のレースがベストだが、かといって簡単なレベルではない。実業団の選手が多く、学生も塩尻和也(順天堂大)ら実力のある選手が出走する。

 スタートから外国人勢を中心に先頭集団が作られ、春日は中盤より後ろにいた。1周を約68秒ペースで走る。5000mの先頭タイムは14分21秒、春日は10名程度の先頭集団の後方で粘っている。このままキープできれば、28分30秒前後になる。

 しかし、6000mを過ぎて先頭から遅れ、300mぐらい離されただろうか。足取りが重く、ちょっとキツそうだ。結局、タイムは29分24秒48だった。

 着替えて、すぐに両角速監督に報告しにいく。背筋を伸ばし、両角監督の話を聞いている。

 終わって声をかけた。聞きたかったのは、このレースの出来よりは、むしろチーム全体のことやキャプテンとしての取り組みについてだった。春日は春から主将になったが、突然選ばれたわけではない。両角監督曰く、2、3年生の頃からいずれ主将になることを見越して、上に立つ者としての言動を意識させてきたという。そうしたプロセスを経て、主将になった。

「2年の頃から隙を見せないようにしていました。主将がちゃんとしていないのに、みんなにちゃんとしろというのはおかしな話なので。主将になってからは4年生が協力してくれるので、今までの主将と比べるとかなりラクというか、みんなに頼りっぱなしのところがありますね」

 春日は主将になってから新たに着手したことがある。

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