ここから本文です

卒業発表の乃木坂46 中元日芽香がグループにもたらしたものーーその活躍を振り返る

8/9(水) 20:12配信

リアルサウンド

 乃木坂46の中元日芽香が、自身がアシスタントMCを務めるラジオ番組『らじらー!SUNDAY』(NHKラジオ第1)8月6日放送回にて、グループからの卒業を発表した。

 中元はグループの1期生として初期から活躍し、ライブや楽曲のほか、バラエティ番組・ラジオでも存在感を発揮したメンバー。今年1月に休業を発表し、4月に活動を再開したばかりだっただけに、驚きを隠せないファンも多かった。番組では卒業の理由について「大きいところでは、体調が優れない日が多いなっていうのがあって。一回休業をさせていただいて、元気になって帰ってきたんですけど、『以前のように上手くいかないな』って日が続いていて。それが許せなかったし、万全な状態でのアイドルでいたかったなというのが決め手となりました」と明かしていた。


乃木坂46『逃げ水』(通常盤)
 過去にリアルサウンドでも【乃木坂46 中元日芽香&能條愛未が明かす、グループの“演劇性”とアンダーライブ革新の理由 http://www.realsound.jp/2016/06/post-7792.html】と【乃木坂46・伊藤万理華と中元日芽香が語る“グループの勢い”とは?「個々の輝きが去年とは全然違う」 http://www.realsound.jp/2015/08/post-4180.html】の2度インタビューに登場し、その聡明さを発揮してくれた中元。その両方でインタビュアーを務めたライターの香月孝史氏は、彼女の功績について下記のように語る。

「中元さんは『選抜に何度入った』というようなわかりやすい数字以上に存在感が強く、認知度の高いメンバーではないかと思います。また、選抜以外のメンバーで構成される『アンダーライブ』は乃木坂46のライブのレベルアップを支える重要なイベントですが、このアンダーライブをたびたび牽引して、グループ全体の力を底上げし続けてきました。先日発表されたアンダーメンバーによるアルバムリリースの実現にも、これまでの彼女の活躍が大きく寄与していると思います。またメンバーによって結成されたバンド『乃木團』でボーカルを務めるなど、ボーカリストとして高い能力を見せてくれていました」

 また、卒業の場にラジオ番組を選んだことも、彼女らしいと同氏は続ける。

「中元さんは元々声を使った仕事をするのが夢で、『らじらー!SUNDAY』のアシスタントMC就任についても『夢が叶ったような感じ』と話してくれていました。実際、トークに際してのタレント然とした安定感は特筆すべきものがあり、彼女が乃木坂46のメンバーとしてラジオで成果をあげていたことは、その後に続くメンバーのラジオ進出にとっても追い風になったと思います。彼女にとってのホームの一つでもあったからこそ、この場での発表は納得のいくものでした」

 続けて、取材を通して向き合った彼女の人柄については、次のように述べる。

「中元さんは、自身の発言がどう見えるかという細やかな配慮をしながら言葉を選んでおられるように感じます。ファンの方や他のメンバーが見てどう思うか、ひとつの要素だけが目立って見えすぎないかというバランスをみながら、グループ全体を考えて話されている方という印象でした。ラジオでの言葉の使い方やブログの文章もそうですが、発言の背景にそうした姿勢のブレなさを感じますし、ことさら強い言葉を選ぶわけではなくとも、説得力のある表現をされる方だなと思います」

 最後に、彼女の今後と今回の卒業発表が含むメッセージについて、香月氏は以下のようにコメントしてくれた。

「突然の発表に驚きはしましたが、ここまで説得力のある言葉を紡がれると頷くしかないですよね。参加が発表されている『アンダーライブ全国ツアー2017~九州シリーズ~』でも目を引くことは間違いないので、アンダーライブを牽引してきた彼女を含めた歴史の継承を見せてくれることに期待したいです。また、8月7日に更新された中元さんのブログでは体調面での不安や、他者の立場からそれを理解することの難しさについて触れられていました。かつてAKB48に在籍していた島崎遥香さんも最近、不調時に理解を求めることの難しさについて述べていましたが、グループが多忙になるにつれてメンバーの疲弊が生じることは避けられない一方、当人以外はそのことに対して無頓着になりがちです。特にパーソナリティまで含めて消費されやすいジャンルであるだけに、周囲の理解とケアの大事さをあらためて感じます。中元さんがこのタイミングで発信してくれたことでそれを省みる機会になりましたし、ジャンル全体で受け止めていかなければならない課題なのだと思います」

 中元の活動は『アンダーライブ全国ツアー2017~九州シリーズ~』を含め、もう少しだけ続く予定だ。その期間に彼女はグループに何を残し、ファンやメンバーは彼女の意志をどのように受け継いでいくことができるのだろうか。

中村拓海

最終更新:8/10(木) 12:09
リアルサウンド