ここから本文です

トヨタ「プリウス」生誕20周年!先進のハイブリッド技術が誕生した経緯は?

8/9(水) 7:03配信

clicccar

トヨタ自動車(以下トヨタ)が世界に先駆けて実用化を果たしたHV(ハイブリッド車)「プリウス」が、生誕20周年を迎えます。

【この記事に関連する別の画像を見る】



同車は走行時のシチュエーションに合わせ、2種類の動力源(エンジン/電気モーター)を使い分ける「THS」(トヨタハイブリッドシステム)を採用しており、発進時や軽負荷時はモーターのみで、また通常走行時はエンジンとモーターの動力配分を最適になるように制御しながら走行します。

HVの場合、EV(電気自動車)とは異なり、制御システムによりバッテリーが一定の充電状態に維持されているため、外部からの充電を必要とせず、ガソリン給油のみで走行が可能。



また、減速時のエネルギーをも余さず活用、モーターで発電してバッテリーを充電する「回生ブレーキ」システムも組み込まれています。こうした工夫により、初代モデルでは従来のガソリンエンジン搭載車の約2倍となる燃費性能(10・15モード走行燃費:28km/L)を実現しました。



CO2の排出量を約1/2に削減すると同時にCO、HC、NOXを規制値の約1/10にして、排出ガスを一層クリーンにしています。これらの高度な技術に世界の大手自動車メーカーが注目し、その後HVシステムを採用したクルマが海外でも開発されるようになりました。

では、初代プリウス用のハイブリッドシステム「THS」が実現するまでの間、トヨタ内ではどのような動きがあったのでしょうか。

トヨタによると、1977年開催の東京モーターショーに出展した「トヨタスポーツ800・ガスタービンハイブリッドカー」がハイブリッドシステム「THS」の原点になっているそうです。



同システムの開発はその後、1983年まで続いたそうですが、必要なコンポーネントが多過ぎる理由などから、日の目を見ないまま時が流れます。



さらに10年の月日が流れた後、1993年に社内で「21世紀のクルマ」に関する議論が高まり、同年に技術開発の推進体として「G21プロジェクト」が発足。内山田主査を中心に、21世紀をリードする画期的な燃費向上への取り組みがスタートします。

そうしたなか、当時の和田明弘副社長から、「エンジンの効率向上を軸に、燃費性能を既存エンジンの2倍にせよ!」との高い目標値がトップダウンで示されます。



1995年の東京モーターショーにコンセプトカーを出展することになり、ガスタービンHVに代わり、蓄電装置にキャパシタを採用したハイブリッド技術が採用され、その2年後の1997年に「21世紀に間に合いました」のキャッチコピーでお馴染みの初代プリウスが誕生したという訳です。



同車は、それまでの化石燃料依存から脱しようとする21世紀のクルマ像の先駆けとなり、既存のガソリン車と同等の走行性能を保ちながらも、約2倍の低燃費とCO2排出量半減などを実現。2000年から輸出を開始し、環境に敏感な米国市場では大きな話題となり、セレブリティーたちが率先して愛用、社会現象にもなりました。

ちなみに、8月4日から6日まで幕張メッセで開催された「オートモビル カウンシル 2017」では、プリウス誕生の原点となった「トヨタスポーツ800 ガスタービン・ハイブリッド」が出展されていたので、実車を見られた読者も多いかもしれません。



ラテン語で「~に先立って」という意味を持つ「プリウス」はその後、2代目、3代目と世界中で多大な販売台数を誇り、2015年発売の4代目(現行モデル)も含め、常に新車販売台数で上位にランキングされているのは、未来を見据えて開発した同車の先進技術が20年経った現在にも通用するものであったことを如実に証明しているのかもしれません。

(Avanti Yasunori・画像:TOYOTA)

最終更新:8/9(水) 7:03
clicccar

記事提供社からのご案内(外部サイト)