ここから本文です

ポドルスキ、ドゥンガ、エムボマ……。福西崇史が語る大物外国人の活用法。

8/9(水) 11:31配信

Number Web

 強烈な左足ミドルと、2人のマーカーに競り勝ってのヘディングシュートでいきなりの2ゴール。Jリーグデビュー戦の大宮戦では、さすがポドルスキという個の力を見せつけました。とはいえノーゴールに終わった柏戦を含めて、今の段階は神戸というチームの中でどう活きていくかを本人も周囲も作り上げているところでしょうね。

 僕はドイツW杯の直前に、ポドルスキのいたドイツと対戦した経験があります(結果は2-2)。当時の彼は有望な若手の1人という立ち位置。僕自身もマッチアップした相手はシュバインシュタイガーやバラックでした。でも試合中には「ポドルスキ、いやらしいプレーをしてくるな」と感じることは多かったですよ。例えば、トップの位置から引いてきてボールを受けるタイミングが上手いし、中盤と最終ラインの間に入ってマークにつきづらいポジショニングを取る。そして何より、強烈な左足を持っていましたしね。

 今は解説者としてポドルスキを見ていますが、彼自身のプレースタイルは変わってないなと感じます。年齢を重ねたこともあって運動量が落ちたのは否めませんけど、もともとそこまで運動量で勝負するタイプじゃないですし、ボールを持った時に“何かしてくるぞ”という雰囲気は今もありますよね。

打てそう、抜けそうな場面で本領を発揮していない。

 ただどちらの試合も、シュートを打てそうな状況で打たなかった場面があった。個人的に彼はどんどんシュートを打った方がリズムが出てくるタイプだと見ていますが、まだ本人の中で感覚が万全ではないんだと思います。

 ドリブル突破についても同じで、前にいる選手を抜けそうなタイミングだったけど、交わしきれないシーンが見受けられました。その辺りは日本の夏特有の蒸し暑さもあって、まだまだコンディションは上がってないし、彼の良さ、相手守備陣にしてみれば怖さはまだ100%出ていないのかな、と。

ポドルスキに預けすぎて、狙いどころになっている。

 彼自身の調子とともに、周りのチームメートも“ポドルスキはどういうタイプの選手なんだろう”というのを考えながらプレーしている印象ですね。

 この2試合、神戸の選手は「まずポドルスキに預けよう」という意識が強くなりすぎていて、結果的に相手守備陣の“狙いどころ”に設定されている印象があります。1人だけじゃなくて2人で挟み込むなど、ポドルスキがプレッシャーを受けてボールをさばかないといけない状況が生まれている。対戦相手は今後も徹底してくるでしょう。

 それに対してポドルスキはマークが集中していると判断して、ワンタッチではたいたり、冷静にサイドチェンジするなど、高い“サッカー頭脳”を感じさせます。実際、柏戦でマッチアップした中谷(進之介)が「思った以上にシンプルにプレーしてきた」と話していたそうですしね。

1/3ページ

最終更新:8/9(水) 11:31
Number Web

記事提供社からのご案内(外部サイト)

Sports Graphic Number

文藝春秋

933号
8月9日発売

定価590円(税込)

甲子園ライバル伝説。

田中将大/ダルビッシュ有/筒香嘉智/大谷翔平/松井秀喜/清原和博
47都道府県ライバル対決