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【木村和久連載】ゴルフ人口が減るなか、レッスンプロが生き残る道は?

8/10(木) 7:50配信

webスポルティーバ

専門誌では読めない雑学コラム
木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第117回

 最近、ゴルフのレッスン業界で大きな事件が起きました。「ゴルフスタジアム問題」というのですが、簡単に言えば、金銭トラブルです。

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 事の発端は、『ゴルフスタジアム』という会社がたくさんのレッスンプロに対して、会社側が請け負うホームページの制作と、同時にスイング診断ソフトの購入を数百万円で持ちかけます。ただし、そのお金は「ホームページのバナー広告でペイできるので、実質無料になる」と。

 これはいい話だと、レッスンプロのみなさんは飛びついたのですが、実際には思っていたほど広告収入が伸びず、ゴルフスタジアム側が「資金繰りの悪化」を理由にして広告料の支払いをストップ(7月21日に破産手続開始決定)。レッスンプロの方々には、機器購入のローンだけが残ってしまったのです。

 およそ1000人のレッスンプロが被害を受けて、その損害は総額50億円とも言われています。このレッスン業界の闇とも言える事件を鑑みて、レッスンプロの実態と、今後について考えてみたいと思います。

 俗にレッスンプロと言われている方々は、正式にはPGA(日本プロゴルフ協会)が認定したティーチングプロという扱いになり、全国に4000人以上はいると言われています。

 ティーチングプロはPGAが定める実技と筆記試験に合格して、初めてなれる狭き門です。実技にしても、そこら辺のシングルさんよりはるかに難しいレベルで、おおよそグロス「78」以下で2ラウンドをこなさなければなりません。しかも、それをクリアした上位100人程度に絞られ、いくらシングルとはいえ、ハンデ「5」以下ぐらいじゃないと通過できません。

 そんな難関をクリアしても、多くの方は練習場の片隅でおばちゃんゴルファー相手にレッスンするのが関の山。基本的には、常日頃から練習場に通ってくれる顧客がいないと成立しない”商売”と言えます。

 我々マスコミ関係者とよく一緒にラウンドしたり、雑誌などのメディアに登場したりしているレッスンプロは、日本でもかなり売れている方々ですが、それでも「かなり儲かってますな」という人はほとんどいません。

 今や、ゴルフ人口は減少の一途です。”レッスンプロ余り”の時代に突入しているのです。

 で、ここからが本題。余っているレッスンプロの方々は、どんなことを意識して、どうやって自らの仕事を繁盛させていけばいいのか。

(1)「先生」業から「接客」業へ
 ゴルフって、うまい人が「偉い」という忌まわしき風習があり、先生は頭ごなしに理論を押しつけるイメージがあります。これを、まず払拭しないと。

 私も仕事柄、過去にたくさんのツアープロやレッスンプロに教わってきましたが、やはりこちら側、つまりお客さんを尊重してレッスンをしてくださる方が、人気があります。

 今の時代、自分を偉い先生と思っているようでは、来客数は減る一方ではないでしょうか。あくまでも接客業として、お客さまを褒めて伸ばす技術指導へ、意識改革をしないといけません。

 そういう意味では、ティーチングプロ資格試験には『接客』という項目を加えて、お客さんに対する接し方を学ぶべきです。

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