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87%の人が「仕事が嫌い」 だから私は「働き方実験」を始めた

8/10(木) 14:54配信

ニューズウィーク日本版

<ある統計によれば、世界中の労働者の87%が仕事への意欲を失っている。そこで1年間、さまざまな短期の仕事にチャレンジするプロジェクトを行った筆者が、最終的に見つけた大事なこと>

2014年に私は、自分が働くことに嫌気がさしていることに気がついた。魂が吸い取られるような作業と、到底達成できそうもないチャレンジの連続は、私の心に虚しさしか残さなかったのだ。

心が疲れると、正しい決断はできない

その年のある暑い夏の日、私はダイニングテーブルで仕事について思いを馳せていた。あまりにも多くの人々が仕事と不幸な関わりをしていた。ある統計(ギャラップ調査)によれば、世界の労働者の実に87%が自分の仕事に意欲を失っているという。

私の人生で初めての仕事は新聞配達だったが、その頃によく抱いていた疑問を思い出す。「なんでこんなことになっているんだ? もっと良いやり方があるはずだ」

さまざまな考えが錯綜するうちに、1つのアイデアが浮かんだ。忘れないうちにブログ・キュレーションサイトの「ミディアム」に投稿することにし、そこで「ワーク・プロジェクト」を始めると宣言した。その後、簡単なウェブサイトを作成し、こんな文言を掲げた。「1年間、普通じゃない仕事をしながら生計を立てることが、果たしてできるだろうか?」

こうして1年にわたる長期の「実験」がスタートした。さまざまな短期の仕事にチャレンジしていくのだ。

私自身をモルモット(被験者)にしたこの実験では、働くことの意味を明らかにするとともに、仕事が私たちにどのような影響を与えるかを知ろうとした。そうすれば、誰もが自分の仕事を見直し、人生を納得のいくように再調整できるということを証明できると考えた。

自分の仕事の価値を知る

実験中は多くの人に会い、文献を読みあさった。試行錯誤を繰り返し、たくさんの失敗の中からいくつかの気づきを得た。

人間らしい働き方をしようと努めるうちに、私は自分自身を「労働者」と定義するのをやめた。働く人を一定の役割や専門性の枠に押し込め、カテゴライズするのは間違っていると思ったからだ。雇用する側は(雇用者・被雇用者の上下関係などを取り払って)純粋に一緒に何かをしたいと思う人を選ぶべきだ。そうすれば、双方とも気持ちよく仕事ができ、個々の仕事への貢献度が増すはずだ。

プロジェクトの最初の3カ月は不毛に過ぎていった。私はプロジェクトを始めるまで、自分が見込みのある働き手で、優れた労働力やスキルを提供でき、仕事に付随するさまざまな雑事も卒なくこなせる人間であることを、対外的にアピールしたことがなかった。そのため、それをしなくてはならないことに気づくまで、学びのチャンスは訪れなかった。

自分の価値を雇用主にアピールし、それに対して雇用主がどう反応するかを見ることで、自分の仕事の価値を知ることができると考えた。

2人の人間が同じようなスキルを持っていて、同じ仕事を似たような環境でしているのに、両者の報酬には著しい差があるといった話をよく聞く。そこで私は、あるフリーランスの仕事を依頼されて日給をどのくらい欲しいかと聞かれたときに、「(他の人と比較した基準ではなく)純粋に私がどれくらいの価値を生み出すかを基準に、金額を見積もってほしい」とお願いした。

その後、何度かこの方針で臨んだのだが、うまくいったのは雇用主との間に良好な関係が築けた職場だけだった。会社が私を公平に扱ってくれると信じられ、納得のいく報酬が与えられる場合のみ、私は全力で仕事に取り組んだ。そのほうがずっと安心して働けるし、労働の供給者と雇用主のマッチングもうまくいく。しかしながら、いまだ大多数のビジネスでそのような関係が築けていないのが現状だ。

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