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引きこもりを経験した男がネット出店支援サービスで大成功できた理由

8/10(木) 6:00配信

ダイヤモンド・オンライン

 自分だけのネットショップを、誰でも無料で簡単に作れるサービス「BASE(ベイス)」が話題だ。大手ショッピングサイトのユーザー離れが加速する中で、BASEは40万店以上のネットショップが開設され、賑わいを見せる。代表の鶴岡裕太氏は大学を中退し、22歳でこのサービスを立ち上げた。多くの人に選ばれるサービスが生まれたきっかけは何だったのか。これまでの道のりを振り返ってもらうとともに、将来の展望についても語ってもらった(取材・文 五十嵐綾子+YOSCA)。

● 大分にいる母の言葉をきっかけに 期せずして起業することに

  今年4月、日経MJの紙面にて「さらば楽天」という挑戦的なタイトルが話題になった。楽天を始め、大手ショッピングサイトからユーザーが離れつつあるという内容で、出店する際の「厳格なルール」や「使い勝手の不満」などがネックとなっているとしていた。そうした中、BASEは三つの項目を入力するだけ、さまざまな決済方法を選べるなどの特徴で、2012年のサービス開始以降、着実にユーザー数を伸ばしている。そもそもBASEの立ち上げのきっかけは何だったのだろうか?

 ──BASE立ち上げのきっかけはどのようなものだったのでしょうか。

 きっかけは2012年の春。地元の大分県で婦人服屋を営む母から「ネットショップをやってみたい」という言葉を聞いたことでした。当時、ネットショップの出店サービスは大手企業がすでに手掛けていたので、既存のサービスを教えたのですが、「使い方が難しい」、「コストや時間がかかりすぎる」といった理由で、母は結局どのサービスも使えなかった。

 こんな出来事があって、「地方の50~60代の人もインターネットを使って物を売りたいんだ」という潜在的なニーズに気づき、そこから3~4ヵ月ほどでネットショップ作成サービス「BASE」を作ってリリースしました。

 ──現在、BASEには約40万店のネットショップが開設されています。立ち上げ以降、短期間でユーザーに支持された理由をどう考えていますか。

 まず、時代とタイミングが良かったことだと思います。ウェブサービスはどれだけ努力しても、時代やタイミングが合っていないとうまくいきません。その半面、完璧なプロダクトでなくても、ちょっとだけ流行る要素や時代に合う部分があると、世の中が自然に持ち上げてくれることもあります。

 BASEも、ローンチした当初は今と比べれば機能も充実していませんでしたし、とりあえず出してみようという感覚でしたが、それまでさまざまなウェブサービスを作ってきた中でユーザーの反応が全く違いました。

 ――それはどうしてでしょうか。

 リリース時に、多くのメディアに取り上げていただけたことは大きかったと思います。ただ、PRやマーケティングに力を入れるなど、ユーザーを増やすために策を講じたことはほとんどないんです。

 要は、「良いプロダクト」を作ったことに尽きるかなと。初期費用無料と月額無料という金銭的なメリットはありますが、今では他社でも同じようなサービスはある。お客様は無料だから使ってくれるというほど甘い世の中ではないですし、サービスが価値に合っていれば価格は究極的にいくらでもいいと思うんです。

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