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武井咲も意外に好評!『黒革の手帖』が何度も映像化されるワケ 清張最後の担当編集者が解説

8/10(木) 6:30配信

デイリー新潮

 武井咲主演の「黒革の手帖」(テレビ朝日系・木曜夜9時・放送中)が好調だ。放送前はこれまで清純さが売りだった武井の悪女役を不安視する声も上がっていたものの、蓋を開けるとその悪女っぷりが大好評。視聴率も初回から3話続けて10%以上をキープしている。武井についても女優として新たな魅力が広がったとも言われている。多くの女優を開花させ、人々を引きつける松本清張作品の魅力とは何なのか? 清張最後の担当編集者が明かした。

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「センセイ、何になさいます?」
 銀座のクラブ。席に座るとママがすぐにやってきて訊いた。
「コーヒーとトースト」

 ぶっきらぼうに松本清張が返す。お酒は一滴も飲めない清張先生だが、銀座のバーやクラブに顔を出すのは決して嫌いではなかった。都内で取材を済ませたあと立ち寄った夜の11時に、分厚くふわふわのトーストをさっと出してくるのが、一流クラブの凄いところだ。

 ママにはいささか無愛想な清張先生も、お気に入りの若いホステスが付くと相好を崩す。といって、遊び馴れた作家のように、すぐに気安くその娘の手を握ったりはしない。いや、できない。はっきり言って、女性の扱いはかなり苦手な人だった(編集担当者の私も、その影響を受けた)。

 しかし、扱いはうまくなくても、女性を書かせたら清張流の観察眼が光りを放つ。通算6度目のテレビドラマ化となった『黒革の手帖』も、その悪女の描きぶりから、高視聴率を稼いでいる。テレビ朝日の前回シリーズでは、主人公を米倉涼子が演じ、これ以上ないハマり役だと言われた。いわば米倉の悪女イメージを定着させた出世作だ。

 それに比べ、今回の主演・武井咲は、横領した大金で銀座に店を開き、夜の世界で男たちを手玉に取る女を演じるには線がほそく、とても米倉には及ばないだろうというのがオンエア前の下馬評だった。ところが、なかなかの演技を見せて、「女優として一皮も二皮もむけたのではないか」と言われている。心が動揺するはずの場面で逆に表情の変化を抑え目にしているのがいい(唯一、難をつければ、元銀行員にしてはお札の数え方がもうひとつ。手さばきはいいが、広げたお札がきれいに揃っていない)。視聴率も放送済みの3話とも10%を超えた。

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最終更新:8/14(月) 13:05
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