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関根貴大、敬愛する原口元気に続く。ドイツでも走り、仕掛け、決めろ!

8/10(木) 8:01配信

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 念願の海外移籍。それも2部とはいえ、敬愛する原口元気もプレーするドイツへの移籍。しかし当の本人に笑顔はなく、言葉数も決して多くない。その様子から、難しい決断だったことがうかがい知れる。

 浦和レッズが誇るサイドアタッカー、22歳の関根貴大がドイツ2部のインゴルシュタットに移籍することが決まった。ヴァンフォーレ甲府戦の翌日、8月10日にドイツに向かい、現地でメディカルチェックを受けて、正式に契約を結ぶという。

 「チーム状況やこのタイミングということもあって悩みましたけど、海外に挑戦するチャンスが今、自分にはあって、そこに向けてチャレンジしたいなと思って、思い切って決断しました」

 移籍するにあたって関根は、素直な心境を明かしている。

原口に言われた「お前は行きたいのか」。

 関根を悩ませていたのは、言うまでもなく監督の途中交代に至った浦和の不調だ。4月には首位に立ったが、5月に入って急降下し、7月29日の北海道コンサドーレ札幌戦で0-2と敗れた翌日、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督の解任が発表された。

 オファーが届いたことを関根が知ったのは、まさに札幌戦を終えたばかりのときだった。ジュニアユースから浦和のアカデミーで育ってきた、生え抜き中の生え抜きである。このタイミングで出て行っていいのかという迷いと、海外移籍のチャンスが巡ってきたという喜びとの間で、気持ちが揺れ動かないはずがない。

 悩める関根の背中を押したのは、同じくアカデミー出身の先輩のひと言だった。

 「元気くんからシンプルに『おまえは行きたいのか、行きたくないのか』と言われて」

 多くの会話をかわしたわけではないが、そのひと言で十分だった。

 「自分の気持ちに素直になって、本当に行きたいと思った。それが一番大きかったと思います」

原口のヘルタが「けちょんけちょん」の試合を見て……。

 プロになったばかりの頃は、海外移籍は漠然とした憧れだったという。それが現実的な目標へと変わったのは昨年12月、オフを利用して原口を訪ね、ブンデスリーガの試合を観戦したときだった。

 対戦カードは、フランクフルト対マインツ、ドルトムント対ホッフェンハイム、ライプツィヒ対ヘルタの3試合。なかでも大きな衝撃を覚えたのが、原口の所属するヘルタがレッドブル・アレナに乗り込んだライプツィヒ戦だった。

 昇格チームでありながら大旋風を巻き起こしていたライプツィヒはこの時点で2位。一方のヘルタも3位という、上位対決の好カードだ。しかし、試合は一方的なものになる。ライプツィヒの津波のようなアタックにヘルタが飲み込まれ、完敗したのだ。

 今季の開幕直後、関根は目を輝かせながらこう語っていた。

 「0-2でしたけど、ヘルタがけちょんけちょんにやられて、何もできなかった。ライプツィヒは2部から上がってきたばかりなのに、すごく良いサッカーをしてるんですよ。ライプツィヒの試合を生で見られたのは、本当に勉強になりました。しかも、みんな若いんですよね」

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最終更新:8/10(木) 8:01
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