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『スパイダーマン : ホームカミング』は軽くて強い、クモの糸のような映画だ

8/11(金) 18:30配信

WIRED.jp

8月11日(金)日本公開の『スパイダーマン : ホームカミング』。最近の重々しいマーベル作品とはうって変わり、同作は80年代のハイスクールコメディ風の明るさをもつ新たな「スパイダーマン」を描き出した。『WIRED』US版によるレヴュー。

スパイダーマンの「糸」を本気で解剖してみた

マーベルの映画史のなかで『スパイダーマン:ホームカミング』に匹敵するほど痛快な作品があるとすれば、2008年の『アイアンマン』だろう。あの心躍る娯楽活劇は、ロバート・ダウニー・Jr.のキャリアを蘇らせただけではなく、時代に合ったスーパーヒーロー映画として類まれな成功を収めた。

ご存じの通り、ここ最近のトニー・スタークは、アベンジャーズサーガにおいて世界を股にかけた戦いに明け暮れている。しかし『アイアンマン』の最初の設定では、彼はどこか親しみをもてる暇をもて余した変人で、美少女を口説き落とし悪者をやっつけようと頑張る男だった。のちのマーベルの映画は重々しいものが多くなっていったものの、『アイアンマン』はその軽妙なタッチのおかげで、この時期のコミック実写化映画としては最高傑作のひとつとなっている。

『スパイダーマン : ホームカミング』では、ピーター・パーカーを『インポッシブル』のトム・ホランドが演じ、監督を『COP CAR/コップ・カー』のジョン・ワッツが担当している。本作では(比較的)大きな冒険はひかえ、さらにマーベル映画の世界を常にかき回す宇宙的スケールのマクガフィンを排することで、『アイアンマン』の快活な雰囲気をうまく引き継いでいる。

代わりに本作で焦点があてられたのは、新しく手に入れた力を使いこなそうとするパーカーの努力、クラスメイト(ローラ・ハリアー)への恋、そして空飛ぶ悪役ヴァルチャー(マイケル・キートン)撃退のストーリーである。もちろん本作でも世界は依然として危機に瀕しているのだが、ダンスパーティに彼女を連れていくまで、主人公はそんな問題に深入りするわけにはいかないのだ。

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最終更新:8/11(金) 18:30
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