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リュック・ベッソンの新作SFは「歴史に残る駄作」になれるか?

8/11(金) 19:10配信

WIRED.jp

フランスの人気コミックを原作に、リュック・ベッソンが20年ぶりに手がけたSF大作『Valerian and the City of a Thousand Planets』が米国で公開された。興行収入も評価も散々な結果に終わったが、本作は人々が時間をかけて見続ける作品になる──かもしれない。

【動画】大コケした!?ヴァレリアン

米国で2017年7月21日に公開されたSF映画『Valerian and the City of a Thousand Planets』(以下『ヴァレリアン』)が大コケした。リュック・ベッソンが脚本・監督を担当したことで前評判こそ高かったが。最初の週末の興行収入は、たったの1,700万ドル(約19億円)ほど。映画サイト「Rotten Tomatoes」での評価は、無惨にも54パーセントだった(公平を期すために言うと、観客の評価はそれ以上の60パーセントである)[編註:7月24日時点の数字。その後、さらに評価は下がっている]。

映画の財政上の健全さはさておき、『ヴァレリアン』を観たあとの本当の問いはこれだ。その出来はどうなのか?

新作の完成度は「まぁまぁ」

その答えは「まぁまぁ」だ。大部分においては「楽しいB級映画」だった。ベッソンのトレードマークである浮世離れしたヴィジュアルと、ぐいぐい引っ張っていくストーリー展開、スピード感、すべてがそこにある。ただし、退屈なCGのエイリアン同士が戦うシーン以外は。

ただ、ベッソンらしくもない配役ミスにはショックを受けた。脇役はいつも通り変わり者(ハービー・ハンコック!)なのだが、主演のデイン・デハーンとカーラ・デルヴィーニュについては──ベッソンは新たなブルース・ウィリスとミラ・ジョヴォヴィッチ的なアクションロマンスを生み出せたとはいえない。

デハーンが何度「自分は向こう見ずの悪党だ」と言おうと、デルヴィーニュが「自分はルールが大嫌いで愛を信じている」と言おうと、説得力がない。頭のなかで、彼らを「ゲーム・オブ・スローンズ」のキット・ハリントンと、「エージェント・オブ・シールド」のクロエ・ベネット、あるいはマーベル映画のアンソニー・マッキーと「スーパーガール」のメリッサ・ブノワに置き換えてみるといい。どちらの妄想でも、よりよい鑑賞体験になる。

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最終更新:8/11(金) 19:10
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