ここから本文です

村田諒太の「ダイレクトリマッチ」にはどうしても一言いっておきたい せめてやるなら敵地フランスで

8/12(土) 16:00配信

現代ビジネス

 野球界やサッカー界と同じように、ボクシング界にもトップ・オブ・トップを目指すのであれば海外へ進出する時代がやって来ている。

1980年代、90年代まではプロボクサーは世界チャンピオンベルトを腰に巻けば、日本人の誰もに知られるスターになれた。

だが現在は違う。日本人現役世界チャンピオンが12人もいる。全員の名前を知っている人がどれだけいるだろうか。つまり世界チャンピオンになることも選手に以前ほどのステータスをもたらしてはくれない。真のスターボクサーになるには、世界チャンピオンになった上で、そこから何をするのか、何で魅せるのかが必要になっている。

そんな中、“モンスター”の異名を持つWBO世界スーパーフライ級王者の井上尚弥が、9月9日に初の海外進出を果たす。

 場所は米国カリフォルニア州カーソンのスタブハブセンター、MLS(メジャーリーグサッカー)のロサンゼルス・ギャラクシーのホームスタジアムであり、2012年10月にWBC世界スーパーバンタム級王者であった西岡利晃がノニト・ドネア(フィリピン)を相手にラストファイトを行った会場だ。

相手は、プエルトリコ系の米国人、WBO同級7位のアントニオ・ニエベスだ。オハイオ州クリーブランドで暮らし、普段は銀行で働く30歳。3月の前戦では物議を醸す判定ではあったが、ロシア人のニコライ・ポタポフに1-2のスプリットデシジョンで敗れており、井上に比すれば格下の感は否めない。

それでも井上にとって、このニエベス戦はとてつもなく重要な戦いとなる。世界が注視する米国のリングでインパクトのある勝ち方ができるか否かで今後が決まるからだ。奇しくも、この興行でのメインイベントには、井上が、対戦を熱望してきた“4階級を制覇した男”ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)が出場する。彼は3月にプロ初黒星を喫した相手、WBC世界スーパーフライ級王者シーサケット・ソールンビサイ(タイ)との再戦を行うのだ。

この試合の勝者と年末に日本で王座統一戦を行うプランを井上陣営は描いている。そこで勝利を収め再び米国で防衛戦を行い、世界的知名度を高めていくことを目論んでいるのだ。井上には、それを果たせるポテンシャルが秘められている。

弱い相手とは闘いたくない。強い相手とだけ闘う。その方針をこれまで貫き、勝ち続けてきたことが大きな自信の裏付けとなっている。異国の地での闘いだからといって、“モンスター”が怯むことはなかろう。

米国のプロモーターは井上に“第2のパッキャオ”になることを期待している。いや、それ以上の存在になることを私は求めたい。

1/2ページ

最終更新:8/12(土) 20:20
現代ビジネス

記事提供社からのご案内(外部サイト)

「現代ビジネスプレミアム」

講談社『現代ビジネス』

月額1000円(税抜)

現代ビジネスプレミアムは「現代ビジネス」の有料会員サービスです。2万本以上の有料記事が読み放題!会員だけの特別記事も配信。豪華ゲストによるセミナーも開催中。