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働く人がアホらしくなるのが悪い会社、働かない人が居づらいのがいい会社

8/12(土) 6:00配信

ダイヤモンド・オンライン

● 本当に「働きやすい」環境とは?

 社員に働きやすいオフィス環境を提供する――そう話す経営者が多くなりました。社内のレイアウトを変えたり、机や椅子を一新して、快適なオフィスを作ることはもちろん悪いことではありません。しかし、ハードを整えただけでは、働きやすい環境を提供したことにはなりません。「働きがい」のある会社を作らなければならないのです。

 働きがいのある環境を作るためには、社風や雰囲気を整える必要があります。そのためには、経営者は「信賞必罰」で臨む覚悟を持つ必要があります。

 「良い仕事」をした社員を正当に評価して褒め、働きの悪い人よりも評価される。それが働く意欲を高めることにつながります。ちなみに私が定義する「良い仕事」とは(1)お客さまが喜ぶこと、(2)働く仲間が喜ぶこと、(3)工夫の3つのことです。

 そうはいっても社内を見渡すと、仕事に燃えている社員ばかりがそろっているとは限りません。会社に定時に来ることが仕事、就業時間中 “拘束”されていることが仕事だと思っている人もいるはずです。

 そういう人にはまず、「会社は働きに来る場所だ」という至極当たり前のことを理解させ、会社が求めているのは「貢献」だということを教えなければなりません。

 そうしないと、会社はお客さまや働く人、そしてひいては社会に貢献しないからです。そのためにも「信賞必罰」が必要なのです。

● 理想はドイツの高速道路「アウトバーン」のような組織

 私の理想とする組織は、社員が持てる能力をその能力に応じて最大限発揮できる組織です。道路に例えると、ドイツの高速道路「アウトバーン」です。

 中央分離帯に近い内側の速度無制限のレーンでは、スポーツカーが時速250kmを超える高速で走っています。速度制限のある真ん中の車線をファミリーカーが150km/h程度で巡航し、さらに最高速度の低い外側の車線を遅い車や慎重なドライバーが120km/hくらいで走り、お互いのレーンの車を妨害することはありません。

 リスクを取って250km/hで走ったドライバーは1時間後に250km/h先に到達し、慎重に120km/hで走ったドライバーは120km/h先に着く。ドライバーの頑張りやリスクに応じて行き着く先が違います。これこそ「信賞必罰」です。 会社の組織もアウトバーンのようであるべきです。それぞれの社員の能力や性格に応じた場を提供し、それぞれに最高のパフォーマンスを発揮してもらう。経営者は社員ごとのパフォーマンスを正当に評価する。これが本当の意味の「信賞必罰」なのです。

 日本の高速道路は100km/hという速度制限があり、性能に余裕のあるスポーツカーも、余裕のない軽自動車も同じ速度でしか走れません。会社の評価制度や社風もそんなふうでは、優秀な人はパフォーマンスが発揮できずに、やる気を失ってしまいます。

 ひどい会社になると、日本の一般道と同じです。一般道に下りると追い越し禁止区間が続き、ノロノロ走る車がいても追い越すことすら許されません。

 先の例のように、会社に定時に来ることだけが仕事と思っているような社員が多くいる会社からは、やる気があってパフォーマンスをあげたい優秀な社員がどんどん辞めていくでしょう。ダメな会社は「がんばる社員がアホらしくなる」のです。

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