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動画配信能力が揃ったいま重要なのはコンテンツ:今週のデジタルサマリー

8/13(日) 8:10配信

DIGIDAY[日本版]

今週のトピックはNetflixがコミック出版社「ミラーワールド(Millarworld)」を5000万ドル~1億ドル(報道ベース:約55億~110億ドル)で買収したことだ。ミラーワールドは『キックアス(Kick-Ass)』などの人気シリーズで知られており、Netflixは今後ミラーワールドのコンテンツを動画化していくはずだ。

ミラーワールドの創業者が8年所属したマーブルコミック社からは各コミックのヒーローが集結する「アベンジャーズ」が生まれ、シリーズは全世界で莫大な興行収入を生んでいる。ヒーロー物は言語の壁がなく明快であり世界市場を狙えるコンテンツになるため投資をしやすい。ハリウッドスターに対して1作品あたり数十億円を投資するよりもヒーローは明快な効果を出しうるのだ。こうした背景から、その大元のコンテンツを生み出すコミック出版社はコンテンツ産業において極めて価値が高い。

Netflixのコンテンツ投資は今年60億ドル(約6600億円)に達するとCEOのリード・ヘイスティングス氏は語っている。Amazonの投資額も今年45億ドル(約5000億円)程度と予測されている。これらはNBC、FOXなどのテレビネットワークよりは少ないものの、無視できない大きさになっている。Netflixは映画製作時などで起きがちな制作スタジオの多層構造化を避けたコンテンツ制作を目指している。

今回の買収から分かるのは、Netflixが動画コンテンツの権利、制作、配信などのバリューをすべて囲い込もうとしていることだ。このモデルはユーザーベースが拡大すればするほど投資とリターンのバランスが向上し、収益性が増していくだろう。第2四半期のアーニングコールでは有料会員が1億人を突破しており、今後は米国外への拡大が焦点になりそうだ。

Facebookも今週Facebook内のビデオ番組「ウォッチ(Watch)」を米国で開始した。同社は米メジャーリーグや欧州サッカーの一部の試合の動画ストリーム権を取得するほか、BuzzFeedなどのFacebookと親和性の高いパブリッシャーと動画番組制作の収益分配などで合意したと報じられていた。

Facebook最高製品責任者(CPO)クリス・コックス氏への筆者のインタビュー(6月)では、同氏は「動画を制作した人は誰でも、Facebook上にビジネスモデルをもち、オーディエンスに対してプロダクトエクスペリエンスを表現できるようにしたい。人々はニュース、エンターテインメント、友人へのシェアとさまざまなソースからもたらされる情報を動画で得ることができるだろう」と語っていた。

各プラットフォームに動画配信能力が揃ったいま、重要なのはコンテンツ。本来コンテンツ制作を手がけないプレイヤーが参入している。

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