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元トップCAに聞く!ファーストクラスよりも大切なもの --- 尾藤 克之

8/13(日) 15:13配信

アゴラ

数年前、元CAの方が開催するセミナーに参加したところ、「ファーストクラスの乗客は、気品があり、姿勢がよく、歯並びがよく、加齢臭もなく、気配りができ、振る舞いが美しい」という話を聞かされたことがある。実際に元CAを売りにする人は多く、ニーズがあることは理解できるが、特異さも際立っていたように感じた。

昨年、アゴラでファーストクラスに関連する記事を投稿したところかなりの反響があった。アゴラのようなニュースサイトでは「読者にとって役立つ情報」という視点が不可欠になる。しかし、元CAの方の情報は客観性が評価しにくいと感じていた。そのため、元CAという肩書きのある方の書籍紹介はこれまで控えていた。

一流の接客スタイルとはどのようなものか

七條千恵美(以下、七條氏)は日本航空にCAとして入社。乗客から評価の高いCAに贈られる「Dream Skyward賞」を受賞。そのなかでも、際立った影響力のあるCAのみが選ばれる「Dream Skyward優秀賞」(取締役表彰)を受けている。サービス教官として1000人以上を指導した実績もあり、社内での人事考課も高かったようだ。

七條氏の著書、『接客の一流、二流、三流』(アスカビジネス)(http://amzn.to/2vQLgf1)は、一流の接客者になるための考え方や心構え、対応力などを紹介する内容である。まず接客にはマニュアルが存在する。マニュアルで決められたことを決められた通りに淡々とこなす人も多い。しかし、機械的な対応では相手に気持ちは通じない。

「忙しいときに、マニュアル対応しかできないのであれば、残念ながら、いつかその仕事は機械に奪われてしまうことでしょう。『雑談』は効果的だと言う人がいます。しかし、やたらと話しかけることは要注意です。最低限のコミュニケーションに留めるほうがいいでしょう。これはちょっとした勘違いから生まれています。」(七條氏)

「相手が静かにしていたら『どんなときでも雑談をすることがいい接客』というのは思い込みなのです。もし、資料を読みたいと思っている人に雑談で話しかけていたら、顧客心理からかけ離れた対応になってしまいます。」(同)

現実的な問題としてこのようなことは少なくない。静かに資料を読みたいのに、マシンガンにように話しかけてくる人がいる。これは職種に限ったことではない。

「そのうえで考えることは、お客さまとの向き合い方です。『お客さまは神様だ』というフレーズを意識して、『とにかく怒らせてはいけない』と媚びるような接客をする人もいるでしょう。実際に、特別扱いやそのような接客スタイルを好むお客さまもいます。ですが、それだけでは向き合っているとはいえません。」(七條氏)

「そのような場面では、先入観を取り払って大切な人ならどうするかという視点で考えます。大切な家族だったらどのように接して欲しいか?という視点です。家族だったらどう接するかという視点は、相手を想う素晴らしい接客スタイルといえます。」(同)

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最終更新:8/13(日) 15:13
アゴラ

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