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「高血圧」に効くお手軽健康法 血管マッサージ&ゾンビ体操で“血管ほぐし”

8/13(日) 8:02配信

デイリー新潮

長寿のカギ「血管」を蝕むサイレントキラー 「高血圧」の最新常識(3)

 飲食に続いては、腹ごなしの健康法を。大阪市立大学医学部の井上正康名誉教授が言う。

「動脈を柔らかくすれば、高血圧予防に繋がる。そのためには『血管マッサージ』を提唱します。手や指で皮膚を骨に押し付け、ゴシゴシとしごけば血管壁でNO(一酸化窒素)が生じて動脈も開きます」

 マッサージのコツは“痛気持ちいい”程度にこすることだという。

「特に就寝前と起床時に15分ほど行えば有効です。深い部位や脳の動脈も刺激され、美容にも効果抜群です。テレビ番組の実験で、高血圧の老若男女がこのマッサージを2週間続けたところ、血圧が平均で20下がるという結果が出ました」(同)

 第一薬科大学の松山賢治教授いわく、

「少し汗ばむ程度の徒歩や水泳で血流が盛んになると、血液が血管壁とこすれてシアーストレスが発生します。その刺激でNOが産出され、血圧は10mmHgほど下がるのです」

 とのことで、同じく岡田正彦・新潟大学名誉教授も、こう言うのだ。

「1日30分ほどの運動を週5日こなすことで、降圧剤でも証明できなかった死亡率の低下が明らかにみられます。具体的には速足や階段登りなど、運動中の脈拍が『165マイナス年齢』の数値に近づくような強さが理想です」

血管が開く「ゾンビ体操」

 そんな中、オリジナルの体操を編み出したのは、池谷医院の池谷敏郎院長(循環器専門医)である。

「血圧を下げるためには血管を開かせる必要があります。位置を変えずジョギングするように体を上下させ、子どもがイヤイヤをするように肩と腕の力を抜き、前後にぶらぶらと揺すります。これでリラックスでき、血の巡りもよくなります」

 これを1分続けたのち、30秒ほど足踏みをする。

「ここでは行進するように腕を前後に振ります。以上を3回1セットとし、1日3セット行なうと、30分のウオーキングと同じ有酸素運動となります。私はこれを『ゾンビ体操』と名付けました」

 折からの猛暑。が、実は血圧にとって“過ごしやすい時期”だと言うのは、大櫛陽一・東海大学名誉教授である。

「毛細血管が収縮して血圧が上がりやすくなる冬とは反対に、暑さで拡張して中心部の血圧は下がります。汗をかくので塩分も排出でき、治療中の人が降圧剤を減らすにはちょうどよい時期なのです」

 むろん自己判断は禁物だが、医師の処方箋を生活改善という「自前の薬」に切り替えるチャンスなのだ。

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「週刊新潮」2017年8月10日号 掲載

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最終更新:8/13(日) 8:02
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