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3位に浮上のグランパス。新外国人は「大当たり」も、まだ残る危うさ

8/14(月) 12:06配信

webスポルティーバ

 豊田スタジアム全体が勝利の余韻に気持ちよく浸るなかで行なわれた、試合後のヒーローインタビュー。ところが、マイクを向けられたFW佐藤寿人は、淡々と質問に答えるばかりで喜びは控えめ。自身2シーズンぶりの1試合2ゴールにも、声のトーンは低く抑えられたままだった。

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「(チームが)トップに立っているわけでもないし、あんなものでしょ? これで喜んでいたら、『アイツ、2点取ったくらいであんなに喜んでいる』って笑われてしまうから(苦笑)」

 J2第27節、名古屋グランパスvs松本山雅FC。前節終了時点、勝ち点43で5位の名古屋に対し、松本は勝ち点39の9位。名古屋はこの試合に敗れれば、松本に勝ち点1差まで迫られ、3位以下の大混戦にさらに拍車をかけかねなかった。

 今季のここまでを振り返ってみると、名古屋は開幕前の期待値に比して、当初からなかなか波に乗れずにきた。それでも5月まではどうにか持ちこたえていたが、6月に入ると急失速。第17節から第19節まで3連敗を喫し、その後、第20節の1勝を挟んで、再び第21、22節で連敗と、この間の6試合を1勝5敗と大きく負け越した。

 このままでは、1年でのJ1復帰どころか、早々に昇格争いから脱落しかねない危機的状況を迎えていたのである。それだけに第25、26節と、およそ3カ月ぶりの連勝で迎えた今節は是が非でも勝って、巻き返しのきっかけにしたかった。

 はたして、名古屋は5-2で勝利した。3連勝となるこの日の勝利で勝ち点を46に伸ばし、順位も3位に上昇。昇格候補筆頭格が一時の不振を脱し、じわじわと調子を上げてきた。名古屋の風間八宏監督も「立ち上がりはちょっと相手(の戦い方)に合わせてしまった」と、試合序盤の劣勢に苦言を呈しつつも、「若い選手もいるので、自分たちのいつものプレーができないこともあるが、そこから立ち直ったことは今日のゲームの収穫だった」と語っている。

 名古屋復調の要因は当然、さまざまあるだろう。まずはチーム全体で、風間監督が目指すポゼッションスタイルの理解が進んだこと。キャプテンの佐藤は、「ただボールをつなぐだけでなく、前にいけるようになった。前線の選手がフィニッシュまでいける機会が多くなったのは、そこまでいけているということ」と手ごたえを口にする。また、21歳のMF青木亮太に象徴されるように、若手の台頭もチームを活性化させる要素となっているのだろう。

 だが、最もわかりやすい、目に見える変化を挙げるなら、やはりMFガブリエル・シャビエルの加入が大きい。今夏の移籍でクルゼイロ(ブラジル)からやってきたブラジル人MFは、思いのほか早く名古屋に、そして日本のサッカーに適応した。

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