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サニブラウンも「バトン練習したい」。リレー銅メダルが繋ぐ東京への夢

8/14(月) 19:21配信

webスポルティーバ

 リオデジャネイロ五輪に続いて、世界陸上でもメダルを手にした男子4×100mリレー。しかし、予選では「メダルに届かないのでは?」と、思われるほど厳しい戦いだった。

【写真】記録よりも勝つこと。サニブラウンが教えてくれた「短距離走の本質」

 初日から行なわれた100mと200mを見る限り、リレーに向けて日本の状況は、いい方向を向いていた。100mでは日本勢の3名全員が準決勝に進出する快挙を果たし、存在感を見せた。さらに200mでも飯塚翔太(ミズノ)とサニブラウン・アブデル・ハキーム(東京陸協)の2名が準決勝に進み、サニブラウンに関しては、最年少で決勝の舞台を走った。

 一方、ライバルたちは、100m決勝でジャスティン・ガトリンとクリスチャン・コールマンが1、2位を占めたアメリカは好調だったが、優勝候補のジャマイカはウサイン・ボルトが優勝を逃す3位。世界歴代2位の記録を持つヨハン・ブレークも股関節の不安からか決勝で4位に終わり、200mではまさかの予選敗退で決勝進出者はゼロ。100m予選でもスタートで失敗したセノイジェイ・ギバンスが敗退するなど、かつての圧倒的な強さが影を潜めていた。

 日本チームの計算外と言えば、200m決勝レース終了後に、予選の前から右太股の張りを訴えていたサニブラウンの脚に痛みが出てしまったことだ。日本陸上連盟の苅部俊二短距離部長は、彼の4継起用を、「200mの準決勝終了時点では疲労も見えて五分五分だったけれど、いけるかなと考えていた。あれだけの選手なので、これからエースになってほしいし、使わないのもおかしいのでリレーの本番前にバトン練習をして、いけるようなら使おうと考えていた」と話す。しかし、決勝を終えてからは本人の将来も考えて起用を断念。大きな戦力ダウンは否めなかった。

 予選は1走が多田修平(関学大)、2走は飯塚、3走が桐生祥秀(東洋大)、4走はケンブリッジ飛鳥(ナイキ)というオーダーで第1組に出場した。多田は、「スタートがハマらなくて全体的にもイマイチだった」という走りで飯塚とのバトンパスも詰まってしまい、勢いに乗せることができなかった。後半伸びた飯塚は、桐生とは問題なくバトンパスをしたが、最後、桐生からケンブリッジのバトンパスはうまく繋がらず、ケンブリッジは硬い走りになってしまう。3位で着順での予選通過は果たしたが、記録的には、37秒70のアメリカと37秒76のイギリスには水を開けられる38秒21と不満の残るものだった。第2組では、ジャマイカが37秒95で1位になり、フランスは38秒03で2位。全体の記録で日本は中国も下回る6番目となり、リオ五輪に続くメダル獲得は極めて難しいと思われた。

 それでも飯塚は「決勝は今よりかなりタイムを縮められると思う。自分のやる仕事をしっかり確認していけば、メダル争いにも絡むいい走りができると思う」と強気な言葉を残した。その裏付けを土江寛裕コーチはこう説明する。

「予選では、3走と4走のバトンパスで、(バトンが)渡る前は(隣のレーンのイギリスと)1m以内の差で並んでいたのに、わたったあとは2mの差がついていた。そこを改善すればあと0秒4くらいは縮められると思いました。それに多田は、大会前のバトン練習では終盤に減速する形になっていて、これまでは自信をなくさないように、飯塚がスタートのタイミングを見るマークの位置を本人に伝えた距離より短くしていたんです。それがここに来て、開眼したのか後半が伸びる走りになっていたので、伝えている距離よりさらに1足長伸ばしても大丈夫だと思いました」

 リオ五輪の時のような走りができていないという判断で、決勝で日本チームは4走のケンブリッジに代えて藤光謙司(ゼンリン)を起用した。この変更について桐生は「1位か8位というくらいの攻めのバトンをしました。レースでは飯塚さんを信じて思い切り出たし、藤光さんにも絶対に届くから躊躇なく出てくださいと頼んでいました。それで加速に乗りやすくなったと思います」と振り返る。

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