ここから本文です

ISISがバチカンを襲うのは時間の問題だ

8/28(月) 14:37配信

ニューズウィーク日本版

16世紀からローマ法王を守ってきた世界最古のエリート陸軍が、ISISの攻撃に身構える

カトリックの総本山、バチカン市国とローマ法王(教皇)フランシスコを警護するスイス衛兵の隊長が、ISIS(自称イスラム国)の配下か影響下にある者が、バチカンを攻撃するのは「時間の問題だ」と、語った。

ISIS戦闘員を虐殺する「死の天使」

クリストフ・グラフ隊長は、スイスのカトリック・ニュースサイト「cath.ch」に、スイス衛兵は、ローマ法王を守るためにあらゆる過激派の攻撃に備えていると言った。

「攻撃まで時間はないかもしれないが、準備はできている」と、彼は言う。16世紀にローマ法王に雇われたスイス傭兵に起源をもつスイス衛兵は、スイスの若い男性だけから成る世界最古の超エリート陸軍だ。奇抜でカラフルな軍服を着ているので、観光客にも人気だ。

イスラム過激派はこれまでもローマ法王とローマ法王庁(バチカン)をプロパガンダの標的に使い、目の敵にしてきた。ローマカトリックの信者を背教者や十字軍と呼び、その象徴であるローマを転覆するといってきた。2015年の2月には、エジプトのキリスト教の一派、コプト教徒21人を海岸に並べて頭部を切る動画を公開した。

今は発行されなくなったISISの広報誌ダビクでも、バチカンの有名なサン・ピエトロ広場を表紙にして「失敗した十字軍」というタイトルをつけたこともある。

2016年4月には、イスラム過激派がバチカンとローマにあるイスラエル大使館を爆破しようした計画をイタリア当局が暴いている。容疑者4人が逮捕され、うち一人はシリアのISIS戦闘員からメッセージアプリのワッツアップ・を使って命令を受け取っていた。

以来、サン・ピエトロ寺院への大通りは、攻撃を恐れて通行止めのままになっている。今年に入ってヨーロッパの各都市が次々とテロに襲われてからは、警戒はますます厳重になっている。

ジャック・ムーア

記事提供社からのご案内(外部サイト)

ニューズウィーク日本版

CCCメディアハウス

2017-11・28号
11/21発売

460円(税込)

他の日本のメディアにはない深い追求、
グローバルな視点。
「知とライフスタイル」のナビゲート雑誌。