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「マナーの悪い外国人観光客」を冷静に考える

8/31(木) 8:00配信

東洋経済オンライン

 マナーの悪い中国人も確かに多いです。しかし、イギリス人の価値観で言わせていただくと、日本人のマナーに疑問を抱くことも少なくありません。

 社会の常識的なマナーを守っている日本人の比率が極めて高いのは言うまでもありませんが、やはり1億2700万人という分母が非常に大きいですし、見ず知らずの人に面と向かってマナー違反を注意しない文化もあり、実はかなり「ひどいマナー違反の日本人」もいるのです。

 たとえば、仕事柄、新幹線で東京―京都間を月に何度も行き来しているのですが、車掌さんに注意されても、座席に座ったまま携帯電話で話をしている方にはかなりの頻度で出会います。

 前に座っている人が明らかに迷惑そうなのに、座席の上にまで足を投げ出している男性を見掛けたこともありますし、座席でヒゲ剃りをして、そのカスを床に捨てている方もいました。

 座席で手の爪を切っているだけでもどうかと思いますが、靴下を脱いで足の爪を切る強者も何度も何度も見ました。先週などは、若い女性たちがネイルを皆で塗り合って、爪を削るボードのようなものをそのまま席に残して降車してしまう場面を目撃しました。

 これらの方々は、話している言葉や読んでいるものを見る限り、明らかに日本人でした。

 日本人の友人たちからは、「そんなマナーの悪い人に出くわすなんて、あなたは運が悪いね」と言われます。大多数の日本人はマナーが良いのに、それは特殊なケースだというのです。

 しかし、私は「運」だとは思いません。先ほどの「マナーの悪い中国人観光客」を目にする機会が圧倒的に多いのと同じで、私は一般の方よりも新幹線を利用する機会が極めて多いので、それだけ「マナーの悪い日本人」に出会う回数が多くなっているのです。

■「価値観の違い」を軽視し偏見を助長するマスコミ報道

 そして、この「マナーの悪い人に出会う確率」と同じく冷静に考えなくてはいけないことに、「価値観の違い」があります。

 ここからは、イギリス人のマナーの価値観から見た日本人への違和感をご紹介します。もちろん、ここは日本だから日本のルールでいいのですが、日本のマナーは他国から見てどう映るかを考えてみる価値はあります。

 日本に28年間暮らしてきた私からすれば、少し前に話題になった「ラーメンやそばなどの麺をすする音」はまったく違和感ありません。私もそばはすすっていただきます。

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