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日本はどのようにして勝ったのか? 英専門誌が「豪州無効化」のカラクリを分析

9/1(金) 21:37配信

THE ANSWER

本田、香川、岡崎の“BIG3外し”が的中、プレス&カウンター戦術が明確に

 サッカー日本代表は8月31日、ロシア・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選のオーストラリア戦に2-0で勝利し、1998年のフランス・ワールドカップから6大会連続6回目の本大会出場を決めた。一夜明け、世界への切符を懸けた一戦は世界各国のメディアでも報じられたが、フットボールの母国である英国の専門誌「フォー・フォー・トゥー」電子版は、「日本はどのようにして勝ったのか」と徹底分析を行っている。

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 日本にとって、絶対に落とせない試合だった。グループBの首位とはいえ、2位サウジアラビア、3位オーストラリアとの勝ち点差はわずか1。最終予選ラストゲームは敵地でのサウジアラビア戦と予断を許さない状況で、バヒド・ハリルホジッチ監督にも大きな重圧がかかっていたのは言うまでもない。

 そんな大一番で、ハリルホジッチ監督は香川真司(ドルトムント)、本田圭佑(パチューカ)、岡崎慎司(レスター)の“BIG3”をスタメンから外し、浅野拓磨(シュツットガルト)や井手口陽介(ガンバ大阪)というリオ五輪世代を抜擢。結果的に2人がゴールを挙げて勝利する理想的な展開となったが、同誌はこれまで日本代表を牽引してきた3人をベンチに置く英断がひとつの鍵になったと挙げる。

「ハリルホジッチ監督は英雄ケイスケ・ホンダ、ドルトムントに在籍するシンジ・カガワ、プレミア王者となったシンジ・オカザキをスタメンから落とした。結果的に、この日のサムライブルー(日本代表の愛称)は非常にオーガナイズされた素晴らしいチームだった。戦術は出だしから明快だった。エラー&ランチ、つまりボールを奪い、蹴り出すカウンターアタックだ」

「相手の逆手を取ったプレッシングカウンターは輝かしいものであり、名采配だった」

 かつてフィジカルと高さでの勝負を仕掛けてきたオーストラリアは、パスをつないで崩すスタイルにシフト。3-4-2-1システムを採用してピッチ中央にボックスを作り、そこでゲームメイクする形をメイン戦術としている。

 中盤4人のオーストラリアに対し、4-3-3システムの日本は井手口、山口蛍(セレッソ大阪)、長谷部誠(フランクフルト)の3人で対抗。記事では、ボール奪取に長けたタレントを配するとともに、両サイド(浅野、乾貴士、酒井宏樹、長友佑都)の選手のいずれかが必ずカバーに入り、ピッチ中央での攻防を支配させない体制を築いたことが功を奏したと、その“カラクリ”に言及している。

「賢いことに、日本は縦横のラインを均等にし、ピッチ中央で相手の中盤と同じ数の選手を常に揃えるように流動的にシフトした。圧倒的なハイプレスを見せ、そこを基準にチーム作りをしていたことがこの試合で証明された」

 オーストラリアは6月に親善試合でブラジル(0-4)、コンフェデレーションズカップでドイツ(2-3)やチリ(1-1)という強豪との対戦を経て日本戦に臨んだが、同誌は「日本はドイツ、チリ、ブラジルのどのチームよりもオーストラリアを無効化させることに成功した。相手のミスを待ち、それを確実に奪い、攻撃に展開させる戦略も徹底していた。ピッチ中央の主導権を握ろうとするオーストラリアの逆手を取ったプレッシングカウンターアタックは輝かしいものであり、名采配だった」としている。

 ユーゴスラビア(現ボスニア・ヘルツェゴビナ)からやって来た指揮官は、勇気あるメンバー起用とハイプレス&カウンター戦術で、これまでW杯予選で5分け2敗と勝ったことのなかった“天敵”から初白星を奪取。その功績は海外メディアからも高く評価される結果となった。

ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer

最終更新:9/1(金) 21:47
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