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伊藤Pが語る「池の水ぜんぶ抜く」は予想外の“社会派バラエティー”

9/3(日) 12:00配信

ザテレビジョン

9月3日(日)夜7時54分から「日曜ビッグバラエティ『緊急SOS!超巨大怪物が出た!出た!池の水ぜんぶ抜く大作戦4』」が放送される。

【写真を見る】都内第1号となる日比谷公園。伊藤Pは「2020年の東京オリンピックへ向けて、東京の景観を美しくするお手伝いができたらいいなと」

同番組は日本各地の池の水を抜いて、潜んでいる生物を調査するシリーズ第4弾。前回放送された第3弾では平均視聴率が9.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と高視聴率を記録した。

そんな「池の水ぜんぶ抜く」シリーズを手掛ける伊藤隆行プロデューサーにインタビューを敢行。「モヤモヤさまぁ~ず2」(毎週日曜夜6:30-7:54)などゆる~いイメージが強い伊藤Pが、マイナーチェンジ宣言をするほど(!?)胸に秘めた熱い思いを語ってくれた。

――放送するごとに熱を帯びている「池の水ぜんぶ抜く」シリーズ。反響はいかがですか?

私自身驚いています。老若男女問わず「池の水抜いてるねえ」と声を掛けていただくことが本当に増えました。皆さまに見て、知っていただいているんだなあと。テレ東、電波通ってるんだなあと…(笑)。

――何をおっしゃいますか(笑)。プロデューサーとして番組の人気を体感することはありますか?

直筆のお手紙がたくさん届くことですね。「うちの池も抜いて」という要望を多岐にわたって、多数いただいております。最近のものだと、鎌倉時代から何100年と続いているお寺の住職から、池がカメに侵されていて、伝統を守るために見に来てほしいといったものがありました。

それと小さなお子さんから「近所の池に怖い生き物がいる」とか、習志野市長自らお手紙をくださったりとか、変わり種だと「井戸が詰まって」というものも。いろんな立場の人からメッセージをいただきます。

――伊藤Pがお考えになる「池の水ぜんぶ抜く」の魅力って何でしょう?

童心というか、“池の中から何が出てくるんだろう”という純粋な思いだけで見ていられる番組なので、おじいちゃんやおばあちゃんでも子どもに帰って「何が出てくるんだろうねえ」って楽しめるところがいいのかなと思います。ただそれだけのシンプルさがうけているのかなと。

――番組も第4弾となりますが、企画の発足当初と比べて変わったことはありますか?

池の水の下で、目に見えないところで日本古来の生物が駆逐されていたり、外来種が勝手に放り込まれていたり、実は環境問題が隠されていたことが驚きでした。池の水が国際化していることを発見するなんて思ってもみなかったですね。正直最初は“なんか取れたら取れたで…”程度の気持ちだったんです。

それに、池を巡って地域が密接に関わり合っていることも、新たな気付きでした。「昔この池でよく遊んだんだけど…」と語ってくださる高齢の男性や、時には少しほろっとする思い入れを持っている人もいるんですよ。日本人と池がすごく近い関係にあるということが一番の発見だったかもしれませんね。

今後思いもよらぬヒューマンストーリーのある「池の水ぜんぶ抜く」もあり得ると思います。

――きっと地域性も関わっていますよね?

絶対ありますね。調べてみたら、日本は世界でも群を抜く池大国なんですって。あとは東南アジアに少しあるくらいで、池はほぼ日本にしかないと言っても過言じゃないみたいで。

でもどこの現場でも、その地域の人が温かい声を掛けてくださったり、子どもが「こんな生き物がいる」と自然と触れ合う機会になったり、こんなに人々が笑顔で、幸せになって帰っていくような現場になるとはまったく思っていなかったんです。「池の水ぜんぶ抜く」だけなのに。

テレビマンとしてずっとやってきて、こんな経験はなかなかないですね。テレビ番組ってもっと戦略を練って作るものなのですが、「池の水ぜんぶ抜く」についてはほぼ何も練らずに作ってみた結果が思いもよらぬ形となって。だから企画者としてはどこか無責任というか、いい意味で放っておける番組です。

――番組がいい意味で勝手に歩いていっている、と?

視聴者の皆さんが作って、育ててくださっていると感じています。もしかしたらテレビって、こうして「これいいね」とか「うちにも」とか、人助けだったり、進んでいいことをしようという気持ちだったりが本来あるべき姿なんじゃないのかなあと。

それがこの池の周りで起きていて、たくさんの刺激をもらいましたし、考え方を少し変えていただきました。

“伊藤P”と呼ばれて、マイナー感を好きになってくださるファンの方も多いと思うのですが、「池の水ぜんぶ抜く」に関してはこれまでの僕からは予想できなかった社会派の番組になるのかなと。「最近伊藤Pは社会派」と、言われる前に自分から発信していこうかと思っています(笑)。

――まさかの伊藤Pがスタイルを変えるきっかけにも!

はい、社会派を気取っている、と(笑)。でも、「池の水って汚いよね」ってみんながどこかで思いながら通り過ぎてしまっていたものを番組にすることで、視聴者一人一人が身近なことに置き換えて見ることができたんじゃないかと思います。

番組が始まったことで、生活に根差している場でたくさんの業者が賛同して、協力してくださって…ボランティアで大学の先生や生徒さんも無償で力を貸してくださって。僕は何もしていないのに、どんどん輪が大きくなっていくんです。

特に今回の収録では都内第1号で日比谷公園の池の水を抜いたのですが、2020年の東京オリンピックへ向けて、東京の景観を美しくするお手伝いができたらいいなと。“池の水プロジェクト”が発足するところまで、僕は考えていますよ。

――ちなみにMCの田村淳さんも社会派のイメージです。

そうですね。淳さんは自分の思ったことを思ったように、純粋かつ真面目に伝えようとする方なので、オファーしようということになりまして。そうしたら即答で受けてくださったので、淳さんも番組が始まる前から、何か感じた部分があったんじゃないかなと思います。

そもそもテレ東と淳さんって、あまりイメージが合致しないですよね。外で汗かいてロケしてる淳さんも想像しにくいし、ミスマッチなように見えて実はこの違和感がものすごい相性を生んでいるんですよね。

前回出ていただいた伊集院光さんもそうですけど、外ロケのイメージがない人でも参加したくなるという点が、この番組の魅力の一つとして挙げられるのかもしれないです。

――今回は芦田愛菜さんも参加されていますね?

芦田さんは「山田孝之のカンヌ映画祭」のプロデューサーを通じて逆オファーが来たんですよ。そこで、番組のテーマの一つになりつつある絶滅危惧種の“ニホンイシガメ”を見つける、という大役を、理系であり社会派である彼女に任せて、世紀の発見をしていただこうと。

――本当に思いもよらぬ方向へ進んでいく「池の水ぜんぶ抜く」ですが、番組に今後期待することを教えていただきたいです。

やはり影響力を感じざるを得ない番組なので…レギュラー化でいいんじゃないですかね。一番厳しい枠で(笑)! ゴールデン帯で家族みんなで見られないといけない番組だと思うんですよね。この特番の頻度だとすべての要望にお応えできないんですよ。そんな使命感に駆られています…社会派なので(笑)。

週に一度、世のために放送できたらうれしいです。「そんなのテレ東しかやらない」と言われることをもっともっと続けていきたいですね。

最終更新:9/3(日) 12:00
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