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地元の超一流・地銀をすぐ辞める若者の本音

9/4(月) 6:00配信

東洋経済オンライン

■優秀な若手人材が、公務員に転身していく

 地方のある金融機関で、新卒入社組の研修を依頼されたときのことです。地元でも抜群の人気を誇る企業ですから一流大学の卒業生がずらりと並んでおり、まさに地元のエリート集団という感じでした。それでも、研修をすすめていくと能力・意欲・ポテンシャルにばらつきがあることがわかってきました。

 たとえば、研修中のグループワークでリーダーとして仕切れる人。逆に受け身で何も発言ができない人。地元に対する貢献をどのようにしていきたいのか、各個人が想いを語る場面で、心を込めて具体的なことを話せる人。まったく、他人ごとのように冷めている人。

 あるいは、金融機関のおかれた現状における課題を分析させたところ、明確な分析のできる人と、わかりませんとあきらめる人。すでに違いが明らかにあると感じながら研修をすすめていきました。おそらく、配属後に1年もたてば大きな違いがでてくるに違いない……と思い、受講者で優秀だと感じた数名を選んで、その人物名を人事部に伝えておきました。はたして、その数名が翌年にはどのように活躍しているか?  気になり、1年後に人事部に問い合わせてみると……

 「みなさん、転職してしまいました」

 と回答が返ってきたのです。筆者は耳を疑いました。地元で有数の人気企業をわずか1年で辞めて、転職を決断するとは。社内でも優秀な人材として期待をされた状況であったはずです。どうしてなのか、そして、どこに転職してしまったのか?  それを聞いたところ、全員が(地元の)公務員試験を受けて、役所に転職したとのこと。

 ちなみに【優秀な若手人材が、地元の人気企業から公務員に第二新卒で転職】するケースは地方で増えているようで、筆者のところに人事部の悩みとして届くことが増えています。でも、どうして、優秀な人材の公務員への転職が起きているのでしょうか? 

 第二新卒とは正社員・契約社員として社会人経験のある人や、留学などの何かしらの理由で卒業後に就職活動を始めた人の就職活動のこと。地方公務員は、第二新卒での転職活動が基本的に誰でも可能です。ところが民間企業では大学を卒業してしまうと浪人ないしは就職のどちらでも応募が困難になる会社は少なくありません。

 最近は第二新卒を積極的に採用する会社も増えていますが、逆に半数以上は(まだ)門戸を閉じています。つまり、学生時代の就職活動とは貴重な機会なのです。

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