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香川真司、不運重なり出番なし。ドルトを襲った「3つのアクシデント」

9/10(日) 12:31配信

フットボールチャンネル

 9日に行われたブンデスリーガ第3節でボルシア・ドルトムントはフライブルクからゴールを奪えず、0-0で引き分けた。82%のボール支配率も効果的でなければ意味はなかった。(取材・文:本田千尋【フライブルク】)

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●次々消える交代枠。相手の退場まで逆風に…

 “3つのアクシデント”に襲われた。9月9日、ブンデスリーガ第3節。序盤こそSCフライブルクにカウンターやスローインからの速攻を許したが、15分も過ぎる頃、ボルシア・ドルトムントは落ち着きを取り戻しつつあった。

 しかし、相手の守備ブロックの攻略に入り始めたその矢先、“最初のアクシデント”に見舞われる。そけい部を痛めたマルク・バルトラに代わって、18分、投入されたのはエメル・トプラク。ペーター・ボス監督はCB同士の交代で、早くも1枚目のカードを切ることになった。

 さらに“2つ目のアクシデント”。ドルトムントはボールを持てるが、なかなかブロックの中に縦パスを入れることができない。ワントップのピエール=エメリク・オーバメヤンが、中盤におりてボールを貰い、局面を打開しようする。後方でビルドアップを始めるディフェンスライン。パスを回しながら、タイミングを見計らう。トプラクに出して、またボールを受けるマルセル・シュメルツァー。

 27分、その右足首を、ヨリック・ラヴェの悪質なタックルが襲う。復帰したばかりの主将は、担架で運び出されて負傷退場となった。ラヴェに主審はイエローカード。シュメルツァーの抜けた左SBには、ダン=アクセル・ザガドゥが緊急起用される。誤算の連続。31分、ボス監督は2枚目のカードを切らざるを得なかった。まだ31分だ。

 そして“最後のアクシデント”。29分、ビデオ・アシスタント・レフェリーの判定により、ラヴェはレッドカードを提示される。一発退場となった。一見するとフライブルクにとって不利なこのジャッジは、試合終了までドルトムントに重くのしかかることになった。

●ベンチから試合を見守った香川が感じた課題

 ベンチ入りはしたが、出番のなかった香川真司は、端的に試合を振り返る。

「逆に10人になったんでね。まあ、でもこっちのアイデアもなかったかなあ、と」
 フライブルクは「10人になった」ことで、割り切って引いて、ゴールの前を固めてきた。そうやって耐え忍ぶ敵を崩せず前半を0-0で折り返すと、後半に入っても、試合展開は変わらない。恥も外聞もかなぐり捨てて籠もるフライブルクに対して、圧倒的にボールを保持するドルトムント。試合が終わると82パーセントの支配率を記録したが、結局ゴールを決めることはできなかった。後半だけで18本のシュートを打ったにもかかわらず。試合は0-0のスコアレスドローに終わった。

 香川は「チームとして攻撃の形がなかなか上手くいっていないのかな」と感じた。

「この1試合に限らず、まあ、この3試合を見ても、もっとアイデアであったり、攻撃の質を高めていかないと、ちょっと、攻撃のバリエーションがなかったのかなと思いますけど」

 ドルトムントは79分、新戦力のアンドリー・ヤルモレンコを前線に投入。しかしディナモ・キエフから加入したばかり背番号9は、まだまだチームに溶け込めていなかった。狭いスペースで縦パスをきっちり収める場面もあったが、そこから周囲の連動が始まることはなく、連係の確立はまだこれからのようである。

 香川は言う。

「それは時間とともに、あとは、選手の意識と、まあ、一人一人のクオリティがもっとやはり要求されるっていう意味では、やっぱりデンベレが抜けたっていう意味ではね、もっと一人一人が、そこを打開していかないといけないと思います」

 破壊的なドリブルを武器に、圧倒的な突破力の持ち主だったデンベレは、FCバルセロナに移籍した。マルコ・ロイスも復帰していない。フライブルク戦で先発したマキシミリアン・フィリップもクリスティアン・プリシッチも、決して能力の低いアタッカーではない。しかしフライブルクを相手に単独で打開することはできなかった。“個の力”という意味では、どうしてもデンベレ、ロイスに見劣りする。

 昨季の後半戦に見られたような、特定の個に依存する状態を脱却するという意味でも、「一人一人のクオリティがもっとやはり要求される」のだろう。

 “3つのアクシデント”という不運が重なりはしたが、まだまだボス体制が発展途上であることも示した、フライブルク戦だった。

(取材・文:本田千尋【フライブルク】)

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