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スペインの知将がサウジ戦を叱る。「日本は中盤の距離感が悪すぎた」

9/11(月) 8:00配信

webスポルティーバ

「長谷部の”不在の在”が際立った」

 ミケル・エチャリはそう言って、試合を評している。”不在の在”、すなわち、あって当然だったものが、ないとどうなるか。ロシアW杯アジア最終予選、最終戦のサウジアラビア戦。エチャリはその本質を見抜いた。

【写真】オーストラリア戦の殊勲者は?

「長谷部がいないことで、日本は攻守のバランスを決定的に欠いていた。長谷部は中盤でどのポジションを取るかによって、チーム全体を効率的に動かせる。サウジ戦、もし長谷部がいたらビルドアップのポジション取りからして違ったはずだ」

 そう語るエチャリはスペインの古豪、レアル・ソシエダを20年間にわたって支えてきた。その鋭いスカウティングで、ジョゼップ・グアルディオラに戦略担当として請われたこともある。現在はバスク代表監督として世界各国で講演を行なうなど、多くのサッカー関係者に影響を与えている。

“スペインの慧眼(けいがん)”は、0-1で日本が敗れたサウジ戦をどう総括したのか?

「サウジは4-2-3-1を基本にしながらも、かなり流動的に選手がポジションを替え、4-1-4-1、2-3-2-3、4-4-2になる瞬間もあった。オランダ人監督(ベルト・ファン・マルワイク)の戦術的なバリエーションの多さとこだわりが見えた。

 サウジの狙いはショートパスを主体に、『PASILLO INTERIOR』(DFとMFの間の横に伸びる通り道)でボールを受ける機会を増やす、というのが主眼だろう。危険なチームという印象だ。決定力のあるストライカーがいたら、より脅威になるはずだ。

 これに対して日本は、直前のオーストラリア戦と同じ4-3-3(4-1-4-1)で対抗。先発メンバーを4人替えたが、前線からの激しいプレスを基調にした戦い方は同じだった。

 しかし、足並みが揃わず、効果的なプレスがかからない。初手でつまずいた。

 その理由としては、まず中盤の山口蛍、井手口陽介、柴崎岳の3人の距離感が悪かったことが挙げられる。両ワイドの本田圭佑、原口元気との距離感も適切ではなかった。結果、例えば本田が敵の左サイドバックをはめにいくと、それに応じて柴崎がダイアゴナルのコースをカットしにいくのだが、すると山口の周辺のスペースが広がり、そこを使われてしまった。

 長谷部に代わってアンカーに入った山口は、インサイドハーフとの連係に苦しんでいた。不用意に自分のポジションを捨て、サイドまでボールを取りにいってしまう姿が見られ、中盤のバランスはないに等しい状態になった。攻撃のビルドアップの場面でも、山口は迅速に受け手のポジションを取れず、スムーズな攻撃に転じられなかった。コンビネーションプレーがノッキングした。長谷部の不在の影響は明らかだった」

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