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70歳以上の自己破産が急増 2005年は3.05%で2014年は8.63%

9/21(木) 15:00配信

マネーポストWEB

 年金受給辞退者に叙勲を出す、といった方針まで検討されるなど国が着々と「年金受給者狩り」を進めるなか、高齢者の生活は逼迫するばかりだ。この実態を見てもなお、「高齢者は年金をもらいすぎ」というのか。

 70歳オーバーの困窮ぶりが深まっていることを如実に示すデータがある。日弁連の調査(2014年)によれば、自己破産者に占める70歳以上の割合は2005年の3.05%から急増。全体の8.63%を占めている。みずほ中央法律事務所の代表弁護士・三平聡史氏がいう。

「70代の高齢者から“自己破産を申請しようと悩んでいる”という相談が数多く寄せられています。自己破産の全相談件数の1割は70代という印象です。“定年後に収入が激減したのに現役時代と同じ生活レベルを維持しようとして年金も貯蓄も使い果たしてしまった”という相談が非常に多い」

 国税庁・民間給与調査によれば、再雇用・雇用延長後の平均月収は、現役時の約4割まで減少する。

「毎月の赤字を補填しようと消費者金融やカードローンに手を出し、膨らむ利息で生活できなくなったというのが典型的なパターンです」(同前)

 住宅ローンの支払いが重くのしかかるケースも少なくない。国交省の住宅市場動向調査によれば、新築分譲マンション購入者の平均年齢は43.3歳。中古マンションでは46.0歳となっている。住宅ローンの平均返済年数は25.4年(住宅金融支援機構の調査より)。返済は定年退職して年金生活となる60代後半まで続くため、2004年から始まった年金減額によって返済計画が破綻してしまっている状況が推測できる。

 都内の72歳男性も、自己破産申請を考えている。

「年金以外に収入のアテがない。そこで住宅ローン返済を賄うために投資を始めたが損失を出してしまった。毎月のローン返済のためにカードローンでカネを借りるという悪循環です」

 唯一の資産ともいえる自宅マンションの売却を余儀なくされたが、郊外の築30年以上の物件は大きく値を下げていたため、数百万円の返済が残った。

「ローンは完済できず、家まで失ってしまった。もうどうすればいいのか……」

※週刊ポスト2017年9月29日号

最終更新:9/21(木) 15:00
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