ここから本文です

日本人の英語を駄目にする大人たちの考え方

9/25(月) 18:00配信

BEST TIMES

4歳の娘の英語から学んだこと

  It doesn’t make me feel like a cat.

 と淀みなく4歳の娘が言う。

「このジュースを飲むと猫になってしまう」という遊びをしていて、私は猫になったのだが、娘がそのジュース(架空)を飲むと、

 It doesn’t make me feel like a cat.(猫のような感じにはならないなぁ)

 と言ったのだ。

 私のような、日本語をしっかり学んだあとで英語を学んだ40代の日本人にとって、文章としてはとても基本的なこういう文章を、反射的に言うのはそれほど簡単ではない。

 英語を大人になって再度学びはじめた人にとっては、

 It doesn't

 という初歩中の初歩の文法でさえ、すぐには思い出せない。

 そういう言い回しを、4歳の娘がさらっと言う。

 It don't make~とは間違えない。

 書籍『娘に英語で話し続けたら、2歳で英語がペラペラになった。』に書いたとおり、私は教育という教育を娘にはしていない。私がit doesn't make と言うのだと、教えたことは一度もないのだ。

 ただ、0歳から英語で話しかけている。それだけだ。

 そう私が世界の片隅で呟いても、誰も信じない。

 基本的に人は、「何もせずに得られることはない」と考えている。

「英語は難しい。ハードに単語を覚えなくてはならない」と考えているし、「英語を覚えるための方法があるはずだ」と考える。

「そうではないのだ」と誰かが言っても、それが超能力でもあるかのように、誰も信じない。もう、「信じる心がない」としか言えない。

年配の人は、結構猛烈に反対してくる。

 私のまわりにも、幼児に対する英語教育に反対する人は多い。

 年配の人は、結構猛烈に反対してくる。

 母国語の日本語が駄目になる。というのが理由で、母国語の日本語で思考する能力が衰えるから、若いうちはしっかり日本語だけを学び、英語はあとからやればいい。

 そういう考え方だ。

「しっかり日本語を学んでから」

 それは、もしかして私のことだろうか? 

 私は中学まで日本語一つで学び、反対派の人が言うように日本語を小学校で鍛え上げてきた。

 英語は中学1年から。発音よりも先にABCの書き方を学び、筆記体を練習した。

 英語の成績は良かったが、「英語を話すことができる」なんて一度も思うことなく、23か24歳ころに独学でまた英語を勉強し始めた。

 ある程度は話せるようになったが、苦労に苦労を重ねた。どれだけ英語本を読んでも、役に立たなかった。

 そして、英語は日本語で覚えてきたのだと、振り返る。

 三人称単数。まさにIt doesn’tを、「三人称単数の否定形」として覚えてきた。

 三人称単数とは、He, She, it。じゃあ、Everyoneは? Nothingは? となるときもある。

「三人称単数はdoesn't」と、日本語で覚えてしまうと、そのように混乱してしまうのだ。

 鍛えに鍛えた日本語で英語を理解しようとして、失敗している。

 日本語ばかり学んできたのに、日本語で英語を習得できないのだ。

「日本語をしっかり理解できるようにならないと、英語は理解できない」

 反対する人はそう言う。

 たしかに、その方法で多くの日本人は育ってきた。

 そして、英語が圧倒的に下手だ。ビジネスの面で圧倒的不利。政治でも不利。

1/2ページ

記事提供社からのご案内(外部サイト)

出版社ベストセラーズの編集者が作る「感情を揺さぶる」情報マガジン「BEST TIMESベストタイムズ」。