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「死ぬことすら選べない」難病と30年間闘い続けたフルート奏者に、力を与えた言葉

9/25(月) 20:00配信

週刊女性PRIME

 フルート奏者として将来を嘱望された音大時代、さくらいりょうこさんは、難病のクローン病を発病する。壮絶な闘病生活の末、なんとかプロの音楽家として再起したもののその後、2度も同じ病に倒れ、夢を断たれる。死ぬことすら選べない絶望──彼女に生きる力を与えたのは、いつも誰かがくれた“言葉”だった。

さくらいさんの半生を写真で振り返る(全14枚)

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 2017年4月20日、京都国際会館。さくらいは3000人の観客の前に立っていた。一生、治らないといわれる難病を抱えながら、夢をもって生きてきた体験談を、フルートとオカリナの演奏を交えて語るという講演である。

 同様の講演会は数多く行ってきており、観客数はすでに延べ33万人を超えていた。

 だが今回は、今までに立ったことのないような大舞台。緊張は、もちろん、した。だが実際に舞台へと踏み出し、まぶしい光に包まれたとたん、舞台に立つワクワクが一気に押し寄せる。40分間の語りと演奏を終えると、会場は大喝采に包まれた。その瞬間、涙がこみ上げる。そしてスタッフから「後ろのほうの席の人たちまで全員が立ち上がって拍手していましたよ」と聞かされたとき、感謝の気持ちでいっぱいになった。「生きてきてよかった」──。

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「クローン病」──さくらいが抱えている難病とは、小腸や大腸などの炎症により、腹痛、下痢、発熱などが起こる病気。厚生労働省による「指定難病」のひとつである。悪化すると腸閉塞を引き起こすこともある。クローン病の患者会「大阪IBD」会長の布谷嘉浩氏は話す。

「普通に食べると消化器官が炎症を起こすため、日本ではかなり厳しい食事制限がクローン病治療の基本とされてきました。近年は新薬の登場もあって食事制限の度合いは軽減しましたが、基本は変わりません。でも、食べるというのは人間の根源的な欲求、生きる喜びともいえます。さくらいさんはそこに強い思いをもって、劇症患者であるのに、ほぼ自由に飲食し、何より活発に講演活動を行っている。これは奇跡といってもいいくらい、大変なことなのです」

 さくらいには、かつて大きな夢があった。その夢は難病によって断たれ、絶望の淵に立たされたが、やがて立ち直り、また新たな夢を抱いて人生を歩んできたのである。

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最終更新:9/25(月) 20:00
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