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厚生年金保険料が18.3%に引き上げ ただし政府目標は25.9%か

9/28(木) 15:00配信

マネーポストWEB

 10月から、厚生年金保険料が18.3%まで引き上げられる。この“タイムスケジュール”を組んだのは2004年の小泉内閣だった。それまでは5年に1度の見直しだった年金保険料を、13年連続で引き上げるという過去に例のない「年金大改悪」を“断行”したのだ。

 このやり方が極めて悪質なのは、サラリーマンたちが気がつきにくいかたちで負担増を強いられていることだ。流通業に勤める30代男性はこう憤る。

「総務の先輩と飲んでいて、厚生年金の保険料が毎年上がっていることを初めて知りました。給料はほとんど上がっていないのに、4年前より年間2万円以上、厚生年金の負担が増えていると教えられて愕然とした。給与明細で何が引かれているかなんて細かく見ないのをいいことに、知らない間に負担を増やされているようで腹立たしい」

 これから先の話を知れば、多くのサラリーマンがこの男性以上の怒りを抱くだろう。2004年の制度改革時、国は「保険料がアップするのは2017年10月まで」とし、現役世代の収入と年金給付額の比率である所得代替率について「50%以上を確保する」と“約束”してきた。それがいよいよ反故にされようとしている。

 年金制度に詳しい“年金博士”こと、社会保険労務士の北村庄吾氏は、「負担増がこれで終わるはずがない」と警鐘を鳴らす。

「2004年の改悪時、政府は『保険料を13年間上げ続ける代わりに100年安心の制度にします』と宣言した。ところが厚労省は、人口や経済の動向などから年金制度が持続可能かどうかを検証する2014年の『財政検証』で、『所得代替率50%を維持するには25.9%の保険料率が必要である』と密かに“軌道修正”しているのです。シミュレーションを提示した以上、国が保険料率の再引き上げを狙っているのは間違いない」

 ようやく保険料率のアップが止まると思ったら、〈所得代替率50%の維持〉を名目にまた、国民負担を増やそうというのである。最初から国民との約束を守る気などなかったとしか思えない。

※週刊ポスト2017年10月6日号

最終更新:9/28(木) 15:51
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