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三菱自、ゴーン流で拡大路線に転換できるか

10/19(木) 6:00配信

東洋経済オンライン

 燃費データ不正を機に日産自動車の傘下に入って約1年――。三菱自動車が“ゴーン流”の野心的な目標を掲げ、攻めの姿勢を鮮明にしてきた。

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 三菱自動車が10月18日に発表した3カ年の中期経営計画「ドライブ・フォー・グロース」。2019年度に世界販売を2016年度比4割増の130万台、売上高を同3割増の2.5兆円に伸ばす青写真をブチ上げた。カルロス・ゴーン会長はこの1年、三菱の拠点を訪れるごとに「三菱に足りないのは拡販だ」と社員に発破をかけてきた。過去10年は100万台の水準で伸び悩んでおり、規模拡大に一気に舵を切ることになる。

 益子修社長は同日の会見で「まず信頼回復をしっかりやっていく。その上でV字回復の軌道に乗せる。この3年間は持続的成長を遂げるための土台作りであり将来の種蒔きだ」と強調した。

■4WDやSUV軸に新型車攻勢へ

 成長の牽引役はこれまで投入を絞っていた新型車だ。パイオニアと自負する4WD(4輪駆動車)やSUV(スポーツ多目的車)、ピックアップトラックなど強みとするカテゴリーに一段と注力。インドネシアでこの秋発売した3列シートの新型MPV(多目的車)「エクスパンダー」と欧州に投入した新型SUV「エクリプス クロス」を含め、新型車11車種を今後3年間で次々投入する。

 このうち6車種は新規モデルまたはフルモデルチェンジだ。特に「アウトランダー」「エクリプス クロス」「RVR」「トライトン」「パジェロスポーツ」の主力5車種でグローバル販売台数の70%を担う計画(現在は60%)だ。

 益子社長は「この3年で発売する車は日産・ルノーアライアンスに入る前の開発だ。厳しい中でも開発をあきらめなかった。新車はぜひ成功させたい」と意気込む。さらに2020年以降は軽自動車とSUVの電気自動車(EV)投入も計画している。

 新車投入と並んで成長戦略の柱とするのが、各市場の深掘りだ。中核市場のASEANは以前から三菱が得意とする市場で生産能力の4割が集中している。インドネシアではトライトンや「パジェロ」が人気で1割近いシェアを占める。

 今年稼働した同国の新工場で生産する「エクスパンダー」は受注が2万6000台と好調な出足で、今後は日産にもOEM(相手先ブランド生産)で供給する。新車をテコに、ASEANでの年間販売台数を2016年度の20万6000台から2019年度に5割増の31万台まで増やし、シェアを2ケタ台の10%(現在8.3%)に乗せたい考えだ。

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