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水素こそ未来の燃料だ──トヨタとダイムラーがFCVの最進化系を公開

2017/10/31(火) 21:11配信

GQ JAPAN

電気自動車流行りの昨今、2017年の東京モーターショーは、もはや“EVショー”といっても過言ではない様相を呈している。なかでも注目は、トヨタとダイムラーが提案した最進化系のFCV(燃料電池車)だ。

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■ドイツも注目する水素社会

ひと口に電気自動車と言っても、電気モーターを駆動する方法はいくつもある。いま再び注目を集めているのは、水素を燃料にして発電するクルマだ。

水素で走るEV(電気自動車)のことを、充電方式を採る車両と区別してFCV(燃料電池車)と呼ぶ。先刻ご承知の読者もいるだろうが、日本ではトヨタ が「MIRAI」でホンダが「クラリティ」で先鞭をつけている。

簡単に構造を説明すると、FCVは水素と酸素を化学反応させて電気を取り出す構造を持っている。その電気でモーターを駆動するのだ。

FCVは日本だけが推進するガラパゴス的テクノロジーだ、と思っているひともなかにはいるかもしれないが、じつは海外のブランドも注目している。メルセデス・ベンツはそのうちのひとつで、東京モーターショーに「GLC F-CELL」なるモデルを持ちこんだ。

トヨタともホンダともちがうのはプラグインである点だ。GLC F-CELLは水素充填だけでなく、外部充電システムも備える。その意味では“世界初”とメルセデス・ベンツが謳うのは正しい。

「わが社はFCVに注目しています。日本でも各地に水素ステーションが出来ているし、欧州でもドイツを中心に各国がステーション増設に向けていま動きだしています」

燃料電池の技術と水素インフラを担当するシニアマネージャー、という肩書きを持つドクター・ゲオルグ・フランクは、東京モーターショーのメルセデス・ベンツのブースでそう語った。

■発売は2018年

5年かけて開発したというGLC F-CELL。GLCをベースにした理由は適当なサイズ感と、欧州をはじめ各地の市場で受け入れられている商品力のため、とドクター・フランクは説明する。発売は2018年を目指しているそうだ。

筆者が、外部電源からのプラグインシステムを備えたのは妥協ではないか? と尋ねると「ある意味そうともいえます。しかし、長い距離を走る欧州では水素ステーションが見つからないことも十分考えられます。水素ステーション網が拡大する前の第1段階ととらえていただければよいかとおもいます」と、ドクター・フランクは回答した。

GLC F-CELLは4.4kgの水素を搭載でき、新欧州ドライビングサイクルでの航続距離は437kmとされる。くわえてEVモードだけでも49km走るので、「長距離走行にも適したクルマ」というブランドの説明には説得力がある。

ぼくは最近、久しぶりにホンダ クラリティに乗る機会があったが、気持ちよく走るのに改めて感心した。燃料電池車はまだ特別な存在かもしれないけれど、特殊なクルマではないのだ。

その“特別”という言葉も、いい意味として解釈してもらっていいだろう。なぜかといえば、メリットが多いからだ。

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最終更新:2017/11/1(水) 11:17
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