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日本発コンテンツとして世界へ向かうシャインマスカット --- 黒坂 岳央

2017/11/5(日) 17:25配信

アゴラ

こんにちは!肥後庵の黒坂です。

日本農業新聞さんのシャインマスカットに関する記事が、11月2日のYahooトップニュースに取り上げられていました。この記事を見た時、「日本発のフルーツが本当に世界に注目された瞬間だ」と私は感じました。これまでも「日本の果物は海外で人気」という記事はあちこちで目にしてきました。「日本のイチゴが1粒2,400円で香港の富裕層に売れている」「日本のイチゴ品種が韓国に流出するニュース」など、私も海外で日本のフルーツが受けていることを記事に取り上げてきました。

しかし、今回のシャインマスカットのヒットは過去に海外でフルーツ外国人に人気!という状況とは違います。今回、ニュース記事を掘り下げて詳しく解説してみたいと思います。

日本のフルーツはおいしいが「売れない」

私は日本のフルーツの品質は世界一だと確信しています。「お前は全世界のフルーツと食べ比べたのか?」と聞かれると海外産フルーツはアメリカ産とヨーロッパ産以外は食べたことがないので、その答えはNoですし、そもそもおいしさを客観的に示すことは簡単ではありません。しかし、それでも間違いなく「世界一高品質かつおいしい」といい切っていいと思います。

日本のフルーツは生産者がおいしく、美しくなるようにまさに命をかけて一生懸命作っていることを私は知っています。私は日々、膨大な量の果物を手に取り、目にする立場にありますが、どの果物も惚れ惚れするほど粒ぞろいで、形が美しく、香り高いものばかりです。「これだけのものを作るのに、一体どれだけの労力をかけているのだろう」と思わされます。世界でこれだけいいフルーツを作れる生産者が日本以外でいるでしょうか?いえ、間違いなく日本を置いて他にはないでしょう。オランダのようにアグリビジネスに力を入れて、低コストで効率よく生産している国はあるでしょうが、こと品質についていえば日本はまさにオンリーワンであり、ナンバーワンだと思います。

しかし、世界での日本のフルーツ戦果は芳しいものではありません。それは毅然たる事実として、データが突きつけています。次の表を見てください。これが現状の日本のフルーツ輸出額ランキングの現実です。

順位 国別    2016年輸出額(USD) シェア
  世界トータル    108,659,225  100.0%
1 アメリカ合衆国   14,062,381   12.9%
2 スペイン       9,058,300   8.3%
3 オランダ       6,718,785   6.2%
4 チリ         5,879,935   5.4%
5 メキシコ       5,540,524   5.1%
6 中国         5,484,752   5.0%
7 イタリア       3,924,167   3.6%
8 トルコ        3,873,872   3.6%
9 ベトナム       3,170,955   2.9%
10 南アフリカ     2,887,638   2.7%
58 日本          190,426   0.2%

データ出典元:Trade map International trade statistics ”List of exporters for the selected product Product: 08 Edible fruit and nuts; peel of citrus fruit or melons”(https://goo.gl/P6ofvL)

表はデータを使って筆者が作成

日本は世界ランキング58位、シェアにして0.2%です。「世界にフルーツを輸出して成功している」とはいえない状況であることは明らかです。どんなにおいしくても世界で売れていない、これが現状です。でもこの状況をシャインマスカットは変えてしまうかもしれません。

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最終更新:2017/11/5(日) 17:25
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