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高カロリー、高脂肪のジャンクフードを食べ過ぎない6つの工夫

2017/11/10(金) 17:30配信

@DIME

 気持ちに余裕があれば誰しも不健康な食生活をあえて選んだりはしないだろうが、忙しかったり疲れていたりするとついつい食指を動かされるのがいわゆる“ジャンクフード”だ。そして最新の研究ではジャンクフードが持つ絶大な“アピール力”が指摘されている。

■“ジャンクフード”の画像は2倍気になってしまう

 高カロリー、高脂肪の食べ物に食欲がそそられるのは、我々人類のサバイバル本能のためだ。しかし今日の飽食の時代にあって、この“本能”は実に厄介なものになっているのはご存知の通り。そして実際、高カロリー、高脂肪のいわゆる“ジャンクフード”の影響力を我々は低く見積もり過ぎているのではないかという問題提起がサイエンスの側からなされている。

 米・ジョンズホプキンズ大学のコービン・カニンガム氏が先日「Psychonomic Bulletin and Review」に発表した研究では、“ジャンクフード”の画像がいかに人々の気を紛らわせているのかが浮き彫りになっている。

 実験参加者はパソコン上で一連の課題に挑んでもらい、できる限り早く解答することを求められた。そして課題に挑んでいる最中に、画面の片隅に画像が一瞬表示されたのだ。表示された画像にはドーナツやポテトチップス、チーズやキャンディなどの高カロリー食品の画像、ニンジンやリンゴなどの一般的な食品の画像、自転車や画びょう、照明機器などの身の回りの物品などが混在している。

 課題に挑んでいる時にPC画面にまったく関係のない画像が表示されれば当然、気を散されてしまうだろう。そして表示させた画像と課題の解答スピードの関連を分析すると、いわゆる“ジャンクフード”の画像はその他の画像よりも2倍、気を散らせていることが判明したのだ。高カロリー、高脂肪の食べ物はかくも我々の目を惹きつけているのだ。

 続く実験では、同じ設定で課題に挑む前に参加者にチョコレートバーを2本食べてもらった。すると今度はジャンクフード画像の影響を受けなくなったということだ。食欲が満たされている状態であれば、高カロリー高脂肪食品の影響をそれほど受けない(他の画像と同じ程度)のである。

 欧米では世間知として「空腹で食料品店に行くべからず」というフレーズがよく使われるというが、まさにこの世の真理だったということにもなるだろう。そして“ジャンクフード”の画像から影響を受けないためには、少しばかり腹を満たして物事に取り掛かればよいということにもなる。

 もちろん、望むらくはジャンクフードに関連した情報が一切ない環境に身を置けば良いのだが、社会生活を送る中では完全に排除するのは難しいかもしれない。普段街中で何気なく目にする“シズル感”溢れる料理写真の数々、そして店先に漂う匂いなどが知らず知らずのうちに我々の食欲に影響を及ぼしていることを折に触れて自覚したい。

■人から勧められたジャンクフードは食べる可能性が高い?

 写真や画像ばかりではない。ジャンクフードをついつい口にしてしまうケースに、人から勧められたり取り分けて提供される場合がある。こうした状況では後先考えずに不健康な食品を食べ過ぎてしまう可能性があるということだ。会食や酒席が増えるこれからの時期に気に留めておきたい話題だろう。

 米・南カリフォルニア大学のリンダ・ハーゲン准教授らをはじめとする合同研究チームが先ごろ「Journal of Marketing Research」で発表した研究では、食にまったく関係のない目的で召集された人々が、目の前の食品にどういう反応を示すのかを探る実験が5つ行なわれている。

 そのうちのある実験では、控室に招かれた実験参加者はテーブルの上にどっさり置かれたお菓子に直面することになる。テーブルに置かれていた食べ物は例えばピーナツバターキャンディー(Reese's Pieces、100gあたり約500kcalある高カロリー食品)などだ。

 参加者にお菓子を食べるようなタイプはあまりいないことは明らかだったが、面白いことに幾らかの分量のキャンディーを人数分の小皿に取り分けて置いた場合、3分1の参加者はそのキャンディーに手をつけたということだ。

 一方、キャンディーをセルフサービスですくってもらうようにセッティングした場合、誰も自分からはキャンディーを取らなかったという。

 こうした実験を含む5つの実験の結果を分析したところ、研究チームは高カロリー・高脂肪のフードメニューは、人から勧められたり食べやすいように取り分けられて提供されると、普段はこうしたメニューを避けている者でも食べる確率が高くなることを示唆している。

「食べ物の提供のプロセスへの関与が低い場合(つまり人から提供される場合)、不健康なメニューを摂取した責任を提供者に転嫁できるのでこうした現象が起ると推察できます。そして気分よく食事を楽しめるのです」とハーゲン准教授は説明している。つまり人から提供されることでジャンクフードを食べることを“人のせい”にし、自分を咎めることなく存分に味わうことができてしまうのだ。

 確かに仲間同士の飲み会などの楽しいひと時には大皿料理や鍋料理を分け合ったりして、ついつい食べ過ぎてしまうこともあり得るだろう。複数人での外食はダイエットの“天敵”と言えるのかもしれない。

■食べ過ぎないための6つの戦略

 高カロリーで高脂肪のジャンクフードについ手を伸ばし、なおかつ食べ過ぎてしまうという“落とし穴”がいくつもあることがわかったのだがもちろん対策法もある。「US News」の記事ではサイエンスに裏づけられた食べ過ぎないための6つの戦略を解説している。

1. 「本当にお腹が減っているのか?」を自分に問う
“口寂しい”という言葉もあるが、そういうときに本当に空腹なのかを自分に問うクセをつけることをアリゾナ州フェニックスで医療に従事するミッシェル・メイ医師が推奨している。実際は空腹ではないのに“口寂しい”だけで食事をしている人がかなり多いことを指摘しているのだ。

 そのためには一度“空腹=満腹スケール”を自分で設定してみることが必要であるという。完全に空腹な状態を一度体験してそれを“1”にして、そこから満腹にいたるまでの段階を10に分けるのだ。そして食事は3から4の間で摂るべきであり、6や7の状態では何も食べないことを心がけることで、食べ過ぎが防止できる。

2. 睡眠時間を伸ばす
 最近の研究で、睡眠時間の削減がマリファナの有効成分でもある自己生成型のTHC(テトラヒドロカンナビノール)を増加させ活性化することで、身体が糖分と脂肪分を欲するようになることが確かめられている。夜中にこってりしたメニューが食べたくなるのはこのメカニズムのせいである。

 したがって何も用事がなければ早めに就寝するに限る。
デンバーの摂食障害の専門家であるドリー・マクブレー医師によれば、身体が正常な空腹信号を発するためには7時間以上の睡眠が求められるという。早い時間に寝つけないという向きには入浴やカフェインのないカモミールティーを飲むことなどが効果的であるという。

3. ゆっくり食べる
 日中忙しく働くビジネスパーソンにとっての落とし穴は“早メシ”であるという。あまり時間がない中で急いで摂る食事は多くを詰め込み過ぎて過食になる傾向があるということだ。加えて多忙な中での間食は、本人も食べたことを忘れているケースもあり注意を要する。

 食事はくつろいだ時間の中でゆっくり摂りたいものだが、忙しくて時間がない場合は各種の栄養補助食品などで補い、仕事時間中の食事を諦める選択を考慮してみてもいいのかもしれない。

4. 食事後にすることを決めておく
 ゆっくり食事をしたいものではあるが、一方で夕食後にデザートを食べたりお酒を飲んだりしてだらだらと就寝時間まで過ごすという生活スタイルもまた過食に結びつく。

 そこで夕食後にすることをあらかじめ設定しておくことで過食を防げる。読書でもビデオ鑑賞でも散歩でもいいのだが、夕食後に飲食からいったん離れる時間が必要であるということだ。

5. 食べ物から距離を置く
 スナック菓子などを手の届く範囲に置いたりせず、物理的に食べ物と距離を離すことを心がけることでも過食が防げる。

 職場においても、後で食べようと思って買ってきた菓子類などをずっとデスクの上に置いておくのでなく、なるべくならロッカーや共用の冷蔵庫などにしまうべきである。

6. 食事前に水を飲む
 食事の直前にコップ1杯の水を飲むことで、全体的な食事の量を減らせることがいくつかの研究で確かめられている。直前に飲んだ水も脳は食事の一部であるとカウントしているので、そのぶん“満腹信号”が早く出ることになるのだ。

 いすれにしても毎回の食事に自覚的であることが求められているということになるだろう。口寂しさで無意識に食べ物を口にすることがないようにしたいものだ。

文/仲田しんじ

@DIME編集部

最終更新:2017/11/10(金) 17:30
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