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「10年遅れた」ミスタードーナツ セブンとの戦争の結末、『逃げ恥』との関係は?

11/12(日) 8:12配信

NIKKEI STYLE

 消費はモノからコトへと言われる昨今。ダスキンの経営はそんな経済構造の変化を反映している印象だ。「ミスタードーナツ」とモップのレンタルは苦戦し、家事代行などサービスが成長をけん引。高齢者向け事業の強化にも動いている。山村輝治社長はコトを磨くとともに新型店舗を軸にミスドの立て直しに余念がない。

 ――最近、ミスドのテレビコマーシャルが減った印象です。

 「極端には減らしてはいませんが、3年ほど前からネットに軸足をシフトしています。ネットの方が若い人に情報が流れやすいですから。もっともチラシは中高年層がしっかり見ていますね」

 ――ミスドのヘビーユーザーはまさに中高年。

 「40~50代くらいで、近年は販売個数が減少しています。というのもかつては子供が2~3人いる家族が中心で、1度の買い物で8~12個購入していました。我が家の場合だと子供が自立し、買っても5個ぐらい。カロリーを気にするお客様も増えていますし」

■路線踏襲続け、消費者と距離

 ――これまでもコンビニエンスストア含めてスイーツのライバルが登場し、対応策も打ってきました。ですが今は縮小路線。経営判断が遅れたのですか。

 「子供が減っているのに、従来のファミリー層が持ち帰るイメージの店舗作りや商品作りを踏襲してきました。しかも働く女性が増えて、家には誰もいない。お客様にとって身近な存在ではなく、距離の遠いドーナツになってしまいました。10年は遅れてしまった」

 「スターバックスやタリーズがすごいのはテレビコマーシャルを見たことがないのに、アルバイトもしっかり定着しています。お店もおしゃれで、カフェとの戦いになっているのにドーナツだけおいしければいいというものではありません」

 ――それで改革に動き出したのですね。

 「これまでの店は1980年代に出した『80タイプ』、その半分の投資コストの『50タイプ』などがありました。3年前からスクラップ&ビルドで改めようと4タイプに分けました。1つ目がミニドーナツなど新しい商品をそろえた『to go』、2つ目がカフェタイプ、3つ目がフードコート内に出すタイプ、そして従来型の店です」

 「ミスドは約80%が持ち帰りで、食べる時間は昼すぎから夕方までと限られている。そこで持ち帰りが減る中、1つ目と2つ目で朝食、昼食需要を取り込みたいと考えています。加盟店には昨年に説明し、積極的に対応してもらっています」

 ――ところでセブン―イレブン・ジャパンとのドーナツ戦争の総括はいかがですか。

 「セブンが参入して最初の半年ほどは5%ぐらいの影響を被りました。今はほとんど関係ありません。特にコンビニが袋詰めにしてからドーナツ扱いしなくなったのでは。それでもドーナツ市場を膨らませたのは事実。しかもコンビニは男性がコーヒーを頼んでドーナツを食べますが、ミスドは男性が入りにくいので、違う客層を開拓したと感じています」

 「お店のタイプもシーンに合わせていきます。これまでは店のパッケージにあった立地を探していましたが、今は逆で立地条件に応じた店のパッケージを柔軟に変えていこうと。何とか新タイプで1200店ぐらいを維持していきたいです」

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最終更新:11/12(日) 9:56
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