ここから本文です

【元巨人・鈴木尚広に聞く】ふくらんでリードを取る意味は?

11/15(水) 11:06配信

週刊ベースボールONLINE

読者からの質問にプロフェッショナルが答える「ベースボールゼミナール」。今回は走塁編。回答者は“足”のスペシャリスト、元巨人の鈴木尚広氏だ。

Q.中学生に指導をしています。ランナーのリードの仕方についての質問です。特に走者一塁、もしくは二塁のケースで、「(一直線よりも)後ろにふくらんでリードを取れ」というコーチがいました。そのメリットはありますか? また、アウトカウントなど、すべてのケースに当てはまるのでしょうか。カウントに応じてのリードの仕方の違いなど、教えてください。(北海道・30歳)
A.ケースによってはふくらんでリードを取るべき。次塁に斜めに入り減速せずにターンが可能。

 ベースとベースを結ぶ一直線上にリードを取るケースとしては、ランナー自身が盗塁を狙っている場面や、ベンチからバントサインが出ている場面を挙げることができます。特に無死もしくは一死で一塁、一、二塁などのフォースプレーのケースでは、最短距離で次の塁に進むために一直線上にリードするほうがいいでしょう。

 頭の良い内野手は、ランナーのリードのふくらみのあるなしで作戦を予想できてしまうこともありますが、バントなどはあらかじめ構えていることのほうが多いですし、中学生段階であれば、そこを気にする必要はないと思います。

 一方でふくらんでリードを取るべきケースというものも存在します。まず、なぜふくらんでリードを取る必要があるかというと、ランナー二塁であれば、三塁に到達することをターゲットにしているのではなく、その先のホームをとりやすくすることを第1に考えているからです。一直線上にリードを取ると、そのまま最短で走って三塁を回ることができないことは理解していただけると思います。

 ベースを利用してターンするとはいえ、人間はトップスピードで直角に方向転換することはできません。そのため、三塁直前にふくらんでからターンしていく必要があるのですが、ベース間を真っすぐに走ってからふくらむと、どうしても減速せざるを得なくなります。

 一直線上にリードを取らなければいけないときはこれもやむなしですが、打席にクリーンアップを迎えるケースでは強攻がメーンになるでしょうから、スムーズにホームを狙いたいですよね。そこで、リードを取る段階であらかじめベース間の一直線上よりも2歩ないし3歩分、後ろ側に“ふくらむ”ようにリードを取ってあげます。

 ここからは三塁ベースに一直線に走るわけですが、あらかじめふくらんでいるため、結果的に斜めに(鋭角に)入る形となり、トップスピードのままターンすることが可能です。もちろん、踏むべきは三塁ベースのインフィールド側、ホーム寄りの角。ここを目指して走ってください。なお、ふくらむ加減は大き過ぎても、小さ過ぎてもダメですから、練習からスムーズに入れる位置を探してみてください。

1/2ページ

記事提供社からのご案内(外部サイト)