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「意思」を持つ臓器 生体移植や臓器摘出に問題はないのか

11/15(水) 11:00配信

NEWS ポストセブン

 NHKスペシャルで放送中のシリーズ『人体 神秘の巨大ネットワーク』が大反響を呼んでいる。全8回にわたる大型企画だが、最大の驚きは「臓器間のやりとり」が明らかにされたことだ。

 これまで医学界では、「脳」が司令塔となり、各臓器に様々な命令を出して体内をコントロールするという考えが定説で、一般にもそれが常識として受け止められている。しかしNスペでは、各臓器は独自にそれぞれのメッセージを携えた物質(メッセージ物質)を放出し、血管や神経を通じてほかの臓器や細胞などと直接やり取りをする「横のつながり」があると伝えたのだ。

 これまでの常識では、各臓器は人間というマシンを円滑に動かすいわば「歯車」と考えられており、互いに“意思”を持って影響しあうとは考えられていなかった。しかし、各々が補完しあう関係となれば、単なる「部品」とはいえなくなる。

 だが、そこで誰もが思い浮かべる「疑問」が番組では説明されていない。それは、「生体移植のドナー側に悪影響はないのか?」という点だ。

 すでに、病気を患って臓器の機能が低下すると、臓器間ネットワークにも悪影響があることがわかっている。腎臓の場合、慢性腎臓病や腎不全などで腎機能が低下するとメッセージ物質の放出が減り、体の他の部位も不調に陥る可能性が高い。番組に出演した自治医科大学分子病態治療研究センター抗加齢医学研究部の黒尾誠教授が解説する。

「腎機能が低下すると、メッセージ物質であるエリスロポエチン(エポ)が減って赤血球が作られにくくなるため、貧血になる傾向があります。同様に骨を丈夫にする活性化ビタミンDも減るので骨粗鬆症などを招きます」

 腎臓を摘出すればさらに危険なのではないか。腎不全、腎臓がんなどで2つある腎臓のうち、1つを切除するケースは少なくない。黒尾教授は「残された腎臓の状態によってメッセージ機能への影響は大きく変わってくる」と解説する。

「高齢者は老化や病気によりネフロンという腎臓の機能単位が減りがちです。腎機能の低下した人が、腎臓がんなどの理由で腎臓をひとつ切除すると、臓器間ネットワークに影響が及び、合併症など様々な不調を起こす可能性がある」(同前)

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最終更新:11/15(水) 11:00
NEWS ポストセブン