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「批評するならやってみな」 ビートたけしの大正論

11/15(水) 7:01配信

デイリー新潮

みんな「批評家」になった

 先日終了が伝えられた「とんねるずのみなさんのおかげでした」には、最近、同性愛者を笑い者にしたのではないか、という批判が寄せられ、フジテレビの社長が謝罪するまでの事態に発展した。

 茂木健一郎氏のように、外野から「テレビはオワコン」と言うのは自由だけれども、現場の状況がどれだけわかっているのか。予算不足以外にも、現場を苦しめているのが、「一億総批評家」とも言うべき風潮だ――前回に続いて、ビートたけしのテレビ論を『バカ論』からご紹介しよう(以下、引用は『バカ論』第4章「バカがテレビを語っている」より)。
 

「特にテレビで顕著なんだけど、それまでは『お客さん』だった人たちが、いつの間にかみんな『批評家』になっちゃった。それもネットの影響かどうかはわからないけど、視聴者が批評家然としてふるまうようになってきたのが、今という時代の特徴。

 それがどんどん歪んでいくと、もはやクレーマーと変わらない。だから『食い物を粗末にするな』とか、やれ『子供に見せられない』とか文句を言い始める。ほっとけばいいのにテレビ局もそうした意見に過敏になっちゃって、芸人がパイ投げしている最中に『後ほどスタッフが美味しくいただきました』なんていうくだらないテロップを出してしまう。その不作法な感じが許せないし、こういう忖度がテレビをダメにしている。

 TBSで毎週土曜日に「新・情報7days ニュースキャスター」という番組をもう10年近くやっているけど、毎回、安住アナが放送中に何か訂正している。

『先ほど容疑者の職業を美容師とお伝えしましたが、理容師の間違いでした。慎んでお詫び申し上げます』なんて、どっちでもいいよ」

じゃあやってみろ

「自称批評家」に対しては、昔からフラストレーションがあったという。

「映画でも野球でも、『それじゃあただのクレームじゃねえか』というようなことを平気で言う、自称評論家がいるんだから参っちゃう。

 そんな奴らに昔からおいらが言ってきたのは、一言だけ。

『じゃあ、お前がやってみろ』

 今のテレビに文句を言いたいならば、厳しい予算や状況の中で、もっと面白いものを作る方法を教えてほしい。ついでに権力者への批判もお忘れなきよう。

 やってみれば、笑いというものがいかに難しいものか、というのがわかると思う。そうすれば簡単に文句も言えなくなる」

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最終更新:11/15(水) 15:42
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