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中国熱が冷めてきた欧米、日本はブーム復活の兆し

11/21(火) 6:10配信

JBpress

■ 1.米国企業の見方はネガティブに

 昨年9月にワシントンDCを訪問した時、数人の中国専門家の友人から同じような話を聞いた。それは、最近、中国市場に対する米国企業の見方が以前に比べてネガティブ(慎重、消極的)になってきているという話だった。

 その翌月、北京・上海・広州に出張すると、それとは逆に、日本企業は中国ビジネスの業績好転を背景に、それまで数年間続いていた対中投資に対する慎重姿勢を修正して積極化に転じる動きが少しずつ広がり始めているという話を耳にした。

 米国企業はネガティブへ、日本企業はポジティブへと中国ビジネスに対する見方が逆方向に向かっていたのである。

 日米の企業の間でどうしてこんな違いが生じているのか、理由が分からなかった。

 米国の友人たちによれば、米国企業に関するこうした見方は、上海米国商会の幹部が昨年9月にワシントンDCやニューヨークを訪問し、講演の中で伝えたものだった。

 上海米国商会は、中国現地で直接生情報と接しているだけに米国企業の中国ビジネスの実態をよく理解していると評価されている組織である。

 中国専門家の間では、米国における反中感情を背景に中国悲観論を強調する米国内の一般的論調とは一線を画していることで知られている。その組織の幹部の発言だけに米国の多くの中国専門家の間で評判になり、私の友人たちが私に伝えてくれたのだった。

 米国企業がどうしてそのような見方をするようになったのか、その理由を聞いてみると、次の3つの要因が指摘された。

 第1に、知的財産権の侵害、第2に、中国政府の突然の政策変更によるビジネスへのダメージ、第3に、資金回収難である。

 この理由を聞いた瞬間、おかしいと思った。と言うのは、これらの要因はすべて2010年頃以降、中国国内市場の開拓に注力し始めた日本企業がずっと指摘し続けていることばかりだったからである。

 これらの理由で昨秋から急に中国市場に対する見方が変化するはずはない。

 何か本当の理由が裏にあるはずだと考え、その後中国現地駐在の日本人ビジネスマン、政府関係者、学者などいろいろな方々にこの話を伝え、その理由を尋ねたが、確たる答えは得られなかった。

■ 2.欧米企業の中国ビジネス事情

 上記の話を聞いてから1年が経過し、本年9月下旬に米国に出張した際、ある著名な中国通の国際政治学者にこの話を伝えた。

 すると、上海米国商会幹部を紹介するから、直接会って話を聞いてみてはどうかという大変ありがたい提案をいただき、すぐにメールを送って紹介してくれた。

 翌10月末、上海出張時に直接会って内容を確認したところ、上海米国商会幹部の答えは次のような内容だった。

 確かに最近、米国企業は中国ビジネスに対する見方が以前に比べてネガティブになっている。それは昨年からということではなく、現地企業に対するアンケートの結果では2014年以降見られ始めた現象である(下の図表参照)。

 米国企業の先行き5年間の中国におけるビジネス見通し

 ただし、その見方は業種別のばらつきが大きい。自動車、製薬、ヘルスケアなどは今も好調が続いているため、その関連の企業は中国ビジネスへの取組姿勢は積極的である。

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最終更新:11/21(火) 6:10
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