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この冬のインフルエンザワクチン、A香港型には効果が低い可能性も

11/21(火) 15:00配信

日経グッデイ

 この冬(2017/2018年シーズン)は、インフルエンザワクチンが不足する可能性が危惧されていますが、実はもう一つ、ワクチンについて新たな懸念事項が浮上しています。それは、「この冬、仮にA型のH3N2(A香港型)ウイルスが流行した場合、ワクチンの効果が十分に発揮されない可能性がある」ということです。いったいどういうことなのでしょうか。

【図1】2016/2017年シーズンのA/H3N2流行ウイルスとワクチンの抗原性の違い

●卵を使って製造するワクチンは「抗原性」が変化しやすい

 インフルエンザウイルスは、毎年小さな変異を繰り返しながら流行を引き起こします。このため、インフルエンザのワクチンも、ウイルスの変異に合わせて毎年新しいものを製造する必要があります。

 ワクチンは毎年、次の冬に流行しそうなウイルスの中から製造に適したものを選び、それを鶏卵(有精卵)の中で増殖させて作られています。増殖したウイルスには化学処理が加えられ、毒性のない安全なワクチンになります。

 インフルエンザワクチンは、感染予防に加えて重症化予防にも欠かせないものです。以前は、A型ウイルス2種類(A/H3N2〔香港型〕、A/H1N1pdm2009 *1)、B型ウイルス1種類の計3種類をカバーしていましたが、近年、B型では山形系統とビクトリア系統の2種類が流行することが多く、1回のワクチン接種では感染予防という点で不十分な状況が続いていました。そこで、2015年製造分から、B型を1種類増やして、A型の2種類、B型の2種類の計4種類をカバーできるようになりました。現在のワクチンは、近年流行しているA型(A/H3N2、A/H1N1pdm2009)とB型(ビクトリア系統、山形系統)の4種類のウイルスに対する予防効果が期待されています。

 しかし、問題が残っていました。それは、A/H3N2型のウイルスは、鶏卵で増やす工程の中で、ワクチンの効果を左右する「抗原性」が変化しやすいという問題です。

*1 H1N1pdm2009は、2009年に世界的流行を起こした新型インフルエンザウイルス。2009年より前に流行していたH1N1型ウイルス(Aソ連型)と区別するため、このように表記される。Aソ連型ウイルスは、新型インフルエンザの流行以降はほとんど姿を消している。

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最終更新:11/21(火) 15:00
日経グッデイ

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